強さを求めて
M・H様作
第一話【強さを求めて】
「グオォォォォォォォン!!」
広大な密林の全域に轟く咆哮、この咆哮の主は飛竜リオレイア。
弱き人間達からは陸の女王などと二つの名で呼ばれている竜だ。
そして今一人の狩人が彼女と命の取り合いを互いの将来を賭けた戦いを始める。
狩人の名はライ、全身はレウスシリーズに手には太刀の黒刀【参の型】を握っている
「飛竜は相変わらず・・・皆五月蝿い奴らだなぁ」
耳を覆いたくなる様な咆哮をもろともせず、ライはレイアの足を斬った。
レイアのに足からはおびただしい量の血が噴出し、ライと太刀を紅く染める。
彼女は足を斬られたのに驚く様子もなく、ライに噛み付こうとした。
飛竜の牙は鋭く、簡単に相手を噛み千切る力を持っており噛まれればひとたまりも無い
「足を斬られても攻撃して来るなんて・・・・良い根性してるぜレイアさんよぉ!!」
彼はレイアの噛み付きを避け、頭に斬りかかったがとっさにレイアが頭を動かしたため片目を斬っただけだった。
「頭をぶった斬るつもりだったんだが・・やはり一筋縄にはならんなぁ」
ライがそんな事を言っているとレイアはライから逃げようと翼を羽ばたかせたが、飛ぶ事は出来なかった。
飛ぼうとした瞬間にライがレイアの片翼を斬り落としたのだ、翼を失ったレイアがこけて立てずにいる所にライがやって来た。
「悪いな・・俺の勝ちのだ!!」
ライは気刃斬りでレイアの首を跳ね飛ばした。
首は二メートルほど跳んで行った、最初に足を斬ったおかげで立つ事を鈍らしたのだ。
ライは黒刀を収めてレウスヘルムを取り外した、彼の髪は紅く肩まであり眼は綺麗な蒼色をしている。
レイアを倒したのにライの顔には笑顔ではなかった。
ライは黙々と剥ぎ取りをしながら言った
「もっとだ・・もっともっと強くならないといけないんだ・・・・・俺は」
取れるだけ取るとライは街へと歩き始めた、自分の唯一の居場所であるハンターズギルドに向けて・・・・・・
第二話【運命といたずらの出会い】
「思ったより速く帰ってこれたな」
ライは乗っていた馬車を少し脅して急いでミナカルデに送ってもらった。
「まぁ・・・あんな事言えば嫌でも飛ばしてくれるのが当たり前なんだがな・・・」
ライは馬車の主に火竜の脊髄を持っていると言ったのだ。
雌火竜の脊髄は特殊な匂いを放つ、それは雄を呼び寄せたり自分の存在を知らせるもので他の火竜を呼び寄せてしまう結果に繋がる。
馬車の主はそれを知ると急いで送ったのだった。
「さっさと納品してしまうのもハンターの仕事だったな。」
ライはハンターズギルドに向かって走り出した。
ハンターが村や街で行動するにはギルドに登録する必要がある、もし登録をせず好き勝手をしすぎるとギルドナイツが消しにくるのだ。
ギルドナイツとは対人のハンターでギルドごとに数10人存在する者たちで実力は皆一人で竜を瞬殺できる者達で彼らを恐れない方がおかしいと思われる。
ここのハンターズギルドはライの家でもある場所で幼い頃ここの長に引き取られた、ライの両親は正体不明の竜の討伐に向かって死んでしまったのだ。
それからライは長に育てられながらハンターとして生きてきた。
ライはいつもどうり中に入っていった、中には多くのハンターが居て賑わっておりライに声をかける者達がいるほど親しまれている。
「おぉ!ライじゃないが元気に返って来たか」「おぉぉいライィィィィ、元気かぁぁぁ」
「なあぁぁぁんだライじゃないの、元気にやってるの?」
自分に声をかけてくれるハンター達、馴染みの人や一緒に戦った事のある者などが声をかけてくる。
ライはカウンターに脊髄を置いた、すると一人の女性がやって来た。
「お帰りライ、火竜の脊髄・・・たしかに納めた事を確認しましたよ。」
「そういえば長はどこに行ったのですか?」
「長なら用事で出ていて・・・もう少しかかると思うわ。」
ライは少し考えていたがすぐに言った
「なら俺も鍛冶屋に用があるから行ってくるよ、長に戻ったと伝えといて。」
女性は素直に頷いた。
ライは鍛冶屋に向かった、自分の武具に妙な違和感があり長い間ハンターをやって来たので違和感の正体は判っていた。
「おじさあぁぁぁぁぁん、いつもお願いできるかな。」
鍛冶屋の主とは長い付き合いでよく細かい整備をやってもらっていた。
一人の老人が工場の奥からやって来てライから太刀を受け取って少し刀身を見て言った。
「もう限界じゃ・・・次に戦うと折れるぞ。」
老人は小さく言った
「おじさんなら補修くらいはできるだろ。」
その一言に老人は呆れてやるだけやってみるわいと言ってブツブツ言いながら奥に消えた
「さて・・帰るかな」
ライはギルドに戻った、すると長がカウンターから手招きする姿があっり何か言っている様なので急いだ。
「ライ・・・・良く戻ったな、思ったより速かったが太刀はどうした?」
ライは太刀を置いて来た事やレイアとの戦いを簡単に説明した。
「疲れてるだろうが早速頼みたい事あるんじゃ、詳しくはこれを見てくれ。」
長はライに紙を渡した、その内容はこういう内容だった
【ココットの村長じゃ元気にしとるか。実は村からあるハンターがそっちに行ったんじゃが・・・・まだまだ未熟でのぉ、そっちで世話をしてくれんか】
たったこれだけなのだ、その人の特徴・性別すら書いてはいないライはまさかと長と眼を合わすと苦笑いされた、そうまさに頼もうとしている事はこれなのだ。
ライが溜息をつこうとした瞬間大きな声が酒場に響いた、それも女の声でだ。
「ココット村から来たグランディアです!!ここに登録しに来ました!」
とても大きな声でカウンターに歩いてきた彼女は全身イーオスに大型ボウガン・タンクメイジを背負っている。
「・・・ゲリョスまでは倒して来たようだな・・・」
登録書を書いている隣でライは彼女を見ている、武器・防具の状態を見極めれれば実力を測れると長に教えられていた。
長と彼女がが何かを話している、手紙の話しだろうとライは思ったすると彼女から視線を送られていた。
「こんにちはライさん・・・ですね、私の名は・・」
「知ってる・・あんだけ大きな声だと・・・嫌でも聞こえるからな。」
彼女は少し顔を赤くしていた、するとライに言った
「さっそくなんですがぁ・・・レウス討伐に付き合ってください。」
初めてなのか自信の無い声で話しかけて来た。
「・・・わかった・・けど明日にしてくれないか武器の補修が終わるからな。」
グランディアは大喜びしてい言った
「ありがとう!あと私はグランでいいよ。」
「わかった・・明日またここに来てくれ、時刻は午後ニ時ごろだ。」
ライは自分の部屋に行ったそしてすぐに明日に備えて寝た
「嫌な予感がする・・・・・・」
そう心で思うと心も眠りについた、明日の激戦に備えるかのように・・・・
ライは今日のクエストの支度をしていた、閃光球や回復薬などの多くのものを用意している、すると一つの小さなビンに目がいっていた。
「備えあれば憂い無しか・・・・」
ライはそのビンを道具入れずに懐に大事そうに入れた、支度が済むと鍛治屋に向かった。
「おじさぁぁぁぁぁん、仕上がってるよねぇぇぇぇ。」
大きな声で言うと奥からあの老人が太刀を持って現れた
「やるれるだけはやったわい、でもこれ以上は無理じゃ。」
太刀を受け取り刀身を少し見てから礼を言って、ライは待ち合わせ場所に向かった。
グランは一時間も速いのに、既に居り盛んに手を振ってライを呼んでいる
「グラン、随分と速いな。」
「だって相手はあのレウスですよ、朝早くからボウガンの整備してたんですから!!」
随分と興奮しているようでライは少し心配になってきた
「それじゃあ行くとするか。」
彼女は頷くと二人は目的地へ向かった、馬車で三時間ほどで着く距離の所だった
「グラン・・・・これだけは約束してくれないか?」
「何ですか?まさか誤射しないでって言いたいなら大丈夫てすよ・・・」
「違う・・絶対に死ぬ事は許さんという事だ。」
ライは蒼い眼から鋭く、強い視線を放ちながら言った
「何言ってるんですか、大丈夫ですよ」
グランは元気に言い返すとライはならいいと言った
二人はベースキャンプに着くと支給品を分け合ってから外に出た、場所は草むらと丘の多い地ですぐに飛竜を見つけれる所だった。
「三の辺りに良く居るからそこに行くぞ。」
ライの言葉にグランは頷くと二人はそこに向けて走り出した。
そこに着いてみると、レウスがアプトスを食っている所だった
「あれがレウスかよーーし行くぞーーー!」
「おい!迂闊に手を出すな!」
ライの静止を振り切ってグランはレウスに拡散弾Lv1を撃った、レウスの背中は拡散弾の直撃により甲殻は砕けたがレウスはそれにたいして激しく怒っていた。
「間に合ってくれよ!」
ライは腰のポーチから黒い球を取り出すとレウスに向けて投げた、一方グランはレウスの咆哮をまともに聞いてしまっい耳を塞いでいたがライの投げた黒い球が炸裂した瞬間、咆哮が消えた。
グランは何が起こったのかわからず棒立ちしているとライがグランの腕を掴んで岩陰まで引っ張っていった。
「バカヤロウ!!レウスの咆哮をまともに受けやがった上に勝手な事をしやがって死ぬのはお前だけにしてくれ!」
ライはグランに大きく怒鳴ってからレウスに向けて走り出した、グランは岩陰から援護しようとしたがライの戦いに唖然していた。
ライはレウスの火球を避け翼を斬っていく、レウスは尻尾でグランを叩き飛ばそうとするがそれも避けられしまう。
「どうした?俺はこっちだぞ・・・」
レウスがその声に反応した瞬間レウスの頭を黒刀が貫いた、レウスは両目を貫かれ夥しい出血をしてもなお逃げようとしない。
「眼を失っても向かってくるのは凄いが・・・もう終わりだ!」
ライは翼を斬りおとしてからレウスにとどめを刺した、刀身と鎧が還り血で染まっているのを見て、グランは怯えながらレウスの死体に歩いてきた。
「もっもう倒したんですか・・・」
「そんな事言う前に言わなきゃならない事があるんじゃないか・・」
ライの声は明らかに怒っている声だった
「ごッごめんなさい・・・興奮つい先走ってしまいました・・」
「興奮してたじゃないんだよ!俺が居なかったら今頃レウスの飯になってたんだぞ!」
グランはただひたすらに謝った、ライはもういいと言って剥ぎ取りを始めた。
「グラン・・・手伝ってくれ。」
ライの声は普段の声に戻っており、グランは返事をして剥ぎ取りを手伝った
取るだけ取った二人が帰ろうとした時に上から火球が落ちてきた、グランはライを咄嗟に庇って直撃を受けてしまった。
「グラン!大丈夫か!」
イーオスの鎧は多少だが火に対する防御力があるため少しは火を防いだがそれでも火傷は酷かった物影に隠してから回復薬Gを飲ませて大体の傷は治ったがまだ傷は残っていた。
火球の主はリオソウルだった、ごくまれに体色の違う火竜がいるがそれらは皆通常の物より強い、レウス二体となるとさすがに厳しすぎる物があった。
「ソウルか・・・よくもグランを・・・」
ソウルはライを敵と見ると突撃してきた、ライはそれを避けると片眼を斬った、ソウルは残った右眼でライを探すがライは常に左側に回りこんでから尻尾を斬り落とした、ソウルは逃げるチゃンスを作ろうとひたすらにライに攻撃をするが全てかわされる。
「これでとどめだ!」
ライが気刃斬りをしようとした瞬間に黒刀が砕けてしまった、限界が来てしまったのだ。
ソウルは急いで空へと逃げてまった、たがライにはどうでも良かった、刀身の無い太刀を捨ててグランの元へと走った。
「グラン!グラン!」
いくら呼んでも返事が来ない、ライは有るだけの回復薬を飲ませたがそれでも傷が治っていないのだ。
「何か・・何か方法を・・・」
懐にある薬の事を思い出した。
「たのむ!効いてくれ」
それを飲ますと傷は全快して元気になったグランの声があった
「私・・・・生きてるの?」
ライは安心して男泣きしてしまった、グランは笑顔でライに肩を貸して二人は街向けて歩き始めた。
狩人の資格 第4話「過去と現在」
前回のレウス討伐から一日が経った、グランのイーオスメイルはリオソウルの火球の直撃により使い物にならなくなり、ライの黒刀も完全に壊れてしまった。
「そういえば・・私にいったい何を飲ませたんですか?」
ギルドの酒場に戻って、飯を食べながら言った。
グランの傷は完全に治っており、跡も残っていない。
いくら回復薬でも跡までは消せない物なのに、完全に消えているのだからグランは不思議で仕方なかった。
「回復薬Gに漢方薬にケルビの角の粉末を混ぜた物だ。」
ライが昔、レウス討伐の時に酷い傷を負った時に作った薬で折れた骨すら瞬時に治す物だが混ぜる物が調合が難しいため、あまり作らなかった物だ。
「解毒に回復にケルビの角は栄養価が高いから入れて・・偶然に出来た奴なんだよ」
ライは笑いながら言ったが、笑い事ではない。
どんな副作用があるか分からないのに、緊急だからってそれを飲まされたグランの気分は複雑だった。
「今回の報酬は全部お前にやるから、レウスの鎧を作って来い・・・」
前回で鎧を壊されてしまった。だがグランには鎧を作る資金も素材も無かった、だからライは今回の報酬を全て譲ると言ってるのだが、グランがレウスの鎧を作るのを嫌がっているのだ。
「嫌です!どうせならレイアのを着たいし・・ライさんは武器の事考えてください!」
「こっちは大丈夫だと言ってるだろ!」
そんな口喧嘩をしていると二人のハンターがライに話し掛けてきた。
「久しぶりだな・・・ライ、パーティはもう組まないんじゃなかったんだろ?」
そう言って来た男は全身グラビモスの鎧を装備して背にはブレイズ・コアを背負っている
「ライ・・ギルドナイツに戻ってくる気は無いの?」
もう1人の女性は全身フルフルの鎧に背にはアンドレアーを背負っている。
「久しぶりだな・・クラッシュにアリア、コイツとは長の命で組んでて・・・ナイツに戻る気は無い。」
ライが二人の問に答えた、グランが不思議そうに聞いた。
「ライさん・・この二人とはどうゆう仲なんですか?」
ライが答えようとすると金の髪に黒い眼をしたクラッシュが言った
「ライとアリアと俺は昔一緒に戦ってたんだよ。」
グランは少し驚いたが、そうですかと言った。
「ライ・・そういえば【暁】はどうしたの?あれは貴方の最強の太刀でしょう?」
「【暁】は今から使い出すつもりだ・・・」
ライはそう言い返した、グランがまた聞こうとすると長がやって来て、一枚の紙を見せていった。
「丁度良かった、御主らに頼みがあるんじゃよ・・これを見とくれ。」
【ハンターズギルドに頼みます・・・火山の鉱石採掘所にグラビモスが現れました、四人のハンターに討伐を頼みましたが失敗しこのままでは採掘を再開出来ません!・・・どうか腕の良いハンターを派遣してください。】
「それに書いてある通りじゃ・・報酬はなんと八千もだすそうじゃ!行ってくれんかね」
ライは三人に紙を回すと三人は言った。
「このクラッシュ様がグラビモスを倒してやろうじゃないの!」
「報酬八千が気に入ったから、私も行くわよ。」
「レウスの失態をこれで取り戻します!」
ライは紙にサインして長に渡した。長は喜びながらカウンターに戻った。
「クラッシュ、アリアとは久々だな、出発は明日の明朝だ!」
「でも、ライさん?武器はどうするんですか?」
ライは大丈夫と言って一度自分の部屋へ行って鎖で抜けないようにしてある太刀と大きな袋を持って来た。
「お前のレイアの装備は俺の素材を使えばいいから、とっとと行って来い」
そう言ってレイアの素材がぎっしり詰まった袋をグランに渡した、そしてクラッシュに太刀の鎖を壊してもらい、刀身を鞘から出した。
刀身は白銀で柄は黒いゴムで覆われている。
刀身を強く握ると、黒い雷が刀身に纏わりついている。しかもその黒い雷の正体は龍の力を持っている物で竜たちがもっとも嫌う力だと言う。
グランは素材でレイアの防具を作りに行き、残った三人は昔話をしていた。
狩人の資格 第5話「力と絆」
ライ達はすでに火山のキャンプに着いていた。
グランの装備はオールレイアになっており、ライの背には太刀の【暁】が背負われている。ライの太刀・クラッシュのハンマー・アリアの槍は全て古の技術が生み出した龍を滅する物だ。
しかし、今の技術では再現不可能の物ばかりでこれを手に入れる為にはこれらを掘り当ててなおかつ、莫大な大地の結晶と資金で直して、初めて使う事が出来る。
「グラビモスは相当強い奴らしい、皆油断するなよ。」
ライは三人に注意した。
グラビモスは鎧竜と恐れられる竜で、体内の熱を収束させて口から熱線を吐いたり、甲殻は鉱石を食したうえ、骨が特殊進化した物で硬すぎる為、鎧の名を与えられた。
「とっととクーラードリンク飲んで、探そうぜ!」
クラッシュは【グラビモスバスター】の名で通っており、グラビモスの狩りの達人だ。
18歳で全長は180cmで黒い眼に金色の髪をショートにしていて、左眼に大きな傷がある。
オールグラビモスにクラッシュのハンマー、【ブレイズ・コア】は【ブレス・コア】を独自改造した物で獄炎石とカブレライト鉱石で強化した物で強力な火属性を持ち、叩いた相手の精神を崩壊させる力がある。
「ばかね、相手はハンターを四人も殺した相手なのよ、でも・・そのハンターが弱いなら別だけどね。」
アリアはギルドナイツで【氷貫槍のアリア】と呼ばれている、現役でギルドナイツの長を務めている。
28歳で170ちょっとに緑の眼に銀色の髪を肩まで伸ばしている。
オールフルフルにアリアの槍【ブリザード・アンドレアー】は大量の氷結晶で強化された槍で相手の内臓などを壊死させる力を備わせた物だ。
「大丈夫ですよ!私達なら勝てますよ!」
グランはチームのムードメーカーでオールレイアにボウガンのタンクメイジを持っている。19歳で165cmに紅い眼に黒い髪を腰まで伸ばしている。
ココットの英雄のいる村の出身でココットの英雄はライの爺である長の兄に当たる人だ。
「皆・・死ぬ事は許さんからな!」
ライはハンターズギルドの長に引き取られた者で、かつてギルドナイツに所属していてアリアの片腕だったが・・事故を起こして追い出されたのだ。
18歳で175cmの蒼い眼に紅い髪を肩まで伸ばしている。
オールリオソウルなのだが、大量の還り血で紅く染まってしまった。ライの太刀【暁】は凄まじい龍属性を刀身を纏っておりレウスですらすぐに死体に変えてしまう代物だ。
ライは【真紅の烈風】とギルドの間で恐れられている。
「「「わかりました!!」」」
全員はクーラードリンクを飲んで、グラビモスの討伐に向かった。
火山の麓まで来たところで、目標がいた。
「なんだ?あのグラビモスは?」
ライ達が見たグラビモスは大きさが18m以上が普通なのに、その竜は15mほどしかなく、甲殻全体が歪に進化している。
「あれはたぶん、進化途中なんだろうな・・珍しい。」
クラッシュは珍しいと言っているが、どこどう見てグラビモスと識別したのか、ライ達は悩んだか目標なので仕掛ける事にした。
「グランは奴に一発でかいのを撃ってから高台に退避して援護してくれ、二人は俺が閃光球で眼をくらましてから攻撃してくれ。」
三人は頷ずいてから行動を開始した。
「当たって!」
ズドオォォン!と発砲音がしてから拡散弾Lv2がその竜の背に直撃し、子爆弾により甲殻に大きなひびが入った。
竜はこちらに気ずいて戦闘態勢に入ったがその瞬間に閃光球の光で眼を封じてからグランは傍の高台に昇ってから手甲弾を撃ち、頭の甲殻にひびを入れた。
「おおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
ドゴオォォォン!
クラッシュのハンマーの渾身の一撃が頭にヒットして、凄まじい熱風と衝撃が異形の竜の甲殻を砕いてさらに地面に叩き付けた。
「はあぁぁぁぁ!!貫けぇぇぇ!」
アリア槍は脚を貫いた。本来凄まじい冷気を放つのだが、火山の熱気にハンマーの熱気でまともな冷気を放出できずにいた。
「竜を滅せよ、【暁】!!」
特別な強化でグラビモスの甲殻すら断つ力を持ち、凄まじい黒い雷が竜の全身を駆け抜けたがライ達は追撃をせずにすぐに離れた。
「なに・・・・あれ・・・」
スコープから異形の竜を見ていたグランが驚いていた。
異形の竜の甲殻が剥げていく、そしてその下からグラビモスの黒い甲殻が姿を現した。
クラッシュの言った事は当たっていた、この竜は進化の途中でしかも亜種だったのだ。剥げ終わった竜は凄まじい咆哮を上げた。
前線組みの三人が咆哮で動きが止まってしまったが、グランはライから渡されていた弾を装填して撃った。それは、船に乗っている時に渡された弾だった。
弾はグラビモスに着弾すると咆哮をかき消した、レウスの時に使った黒い球の弾丸番で相手の咆哮をかき消す、ライの特製品だった。
「咆哮が消えた・・・チャンスだぜ!」
「一気にかたずけるわよ。」
「あとでお礼を言っとかないとな・・・」
アリアの槍は翼を貫き・クラッシュのハンマーは腹部に痛打を与え甲殻を砕き・ライの太刀は眼を斬り裂いた、グラビモスは急いで溶岩の中に走っていく。
「まずい!逃げられる!」
ライがそう思った瞬間、グラビモスの頭部に一発の弾丸が直撃した。
それはいつの間にか来ていたグランが放った物だった、グラビモスはグランに突撃して来た。グランはバランスを崩していた為、よける事が出来なかった。
「こんな所で・・・」
するとライがグランの体を突き飛ばして、代わりに体当たりを食らってしまった。
「ライ!」「ライ!」「ラっライさん!」
だが、ライの体は岩壁に叩きつけられ無かった。
ビシャャャァァァァァ!と【暁】の凄まじい黒雷がグラビモスを絶命させたのだ、三人がライに駆け寄るとライは太刀を杖代わりして言った。
「討伐成功!!」
ライの無事を確認して全員で笑いあってから、同時に
「「「「討伐成功!!」」」」
狩人の資格 第6話「信頼と仲間」
異形のグラビモスの討伐から一週間が経っていた。
ライはグランを庇った事で右腕と肋骨三本が折れたが、特製秘薬で無理矢理治した。
グランのボウガンはライトボウガンで唯一、【滅龍弾】を撃てる、カンタロスガンを装備しているが、これには訳があった。
グランが庇われた時にタンクメイジを落としてしまい、修理不可能な領域になるほど、グラビモスに踏まれてしまった。
グランがカンタロスガンを一目で気に入ってしまった為、装備させている。
もちろん、ライ・クラッシュ・アリアが材料を出してくれたおかげなのだが・・・
ドスガレオスの討伐を終えて、酒場で食事している時にこの話題が出た。
「そう言えば、ライさんの通り名は教えて貰いましたけど、何でギルドナイツから脱退したんですか?」
「そんな事知る必要は無いだろ・・・」
ライは冷たく言ったがアリア・クラッシュから、通り名を教えたなら教えてやれと言われ、しぶしぶ教えた。
「これはクラッシュの傷に関わる事でもある、あれは二年前の事だ・・・」
その頃、ライはギルドナイツでも特に優秀な事で有名で、ナイツの長アリアとライと同じアリアの片腕のクラッシュと共に仕事と狩りをしていた。
【今度の相手はディアブロスニ匹だから注意するのよ。】
【大丈夫ですよ長、クラッシュだっているのですから・・・】
【俺とライが居ればディアブロスなんて瞬殺ですよ!】
【そうね、二人が居ればリオの夫婦すら恐れる事も無いからね。】
三人で会話を楽しんでいると、一人の男が話しかけて来た。
【「氷貫槍のアリア」だな、こんなガキ二人と組むより、このカンナ様と組んだ方が確実だと思うぜ!】
カンナと言う男は全身をグラビモスの鎧で包み、ガンランスのホワイトキャノンを背負っていた。
【なんだよオッサン、アリア様に気安く声かけんじゃねぇよ!】
この頃のクラッシュは、全身をバザルモスの鎧にハンマーのデットリボルバーを背負っていた。
【アリア様と知っているなら、礼儀をわきまえたらどうだ・・カンナ殿・・・】
ライは、クラッシュと同じバザルモスの鎧に太刀【黄昏】(のちの【暁】)を背負っていた。
【「氷貫槍」と恐れられる程の人が、何でこんなガキと一緒にいるのかなぁ・・・】
その言葉が二人の逆鱗に触れてしまい、二人が武器に手を当てた瞬間にアリアが言った。
【二人は私の大事な仲間です、侮辱は許しません。】
その言葉は強く、確かな信頼を持っている証だった。
【そうですか・・・ならそのディアの戦いで実力の程を測らせて貰いましょうか。】
二人はまだ厳しい眼をカンナに向けていた。
【よろしいでしょう、ただし・・この二人以下だと私が思ったら、その態度を止めて貰いますから。】
ライとクラッシュは不満ながらもアリアに従い、ディアブロス討伐に向かった。
砂漠に到着したら、運良くすぐに一匹目のディアブロスを発見する事が出来た。
だが、アリアは判定者としてこの戦い参加は無い事になった、ライ・クラッシュ・カンナの三人で挑む事になった。
【行くぜ!ライ!あんな奴に俺達の実力を教えてやるんだ!】
【長の為、俺達の為、絶対に負けけられない!】
そう言って二人はディアブロスに攻撃を始めた、その動きは全く乱れも無く、ディアブロスに痛打を与えて行く。
キェェェェェェェェェェェェェェェ!!
ディアブロスは必死に抵抗するが、尾を斬り落とされ、双角は両方共折られ、二人の前には全く無駄に終わる事になった。
【これで終わりだぁぁぁぁぁ!】
【我は汝を断つ!】
その声と共に、クラッシュはディアブロスを地に叩き伏せさせ、ライが首を跳ね飛ばす。
わずか10分で討伐するなど、思って無かったのか、カンナは唖然していた。
【貴方が9分で討伐すれば良いだけですよ、でも二人で挑んで9分だから、18分で討伐すれば貴方の勝ちにしましょう。】
そう言って、アリアはディアブロスの剥ぎ取りを手伝いに行った。
剥ぎ取りは二分ほどで終わり、四人は二匹目を探しに行った。
五分後に二匹目を見つけ、三人はカンナに言う。
【偉そうにしてたんですから・・・大丈夫ですよね。】
【オッサン、死ぬんじゃねぇぞ。】
【その鎧を着けているのなら・・・・腕は確かである事を。】
その言葉を背に受けながら、カンナはディアブロスに攻撃を始めた。
偉そうにしてた分の実力は有る様だが、砲撃に頼りすぎており、また動きが非常に遅く、まともな一撃を与えられずにいた。
【ガンランスの本当の力は、槍で甲殻を貫き内臓を砲撃が焼き払う事なのよ。】
【じゃあ、カンナ殿は武器の力を発揮し切れてないと・・・】
アリアは静かに頷いた。一方カンナは完全に劣勢に追い込まれており、角を一本折っていただけだった。
【助けに行きましょうか。】
突然の言葉に二人は驚いた、だがアリアのチームの信念は誰一人死ぬ事無く帰る事なので、二人は仕方ないと笑い合った。
【彼が18分経っても討伐できなかったから・・・それだけですよ。】
そのいつもより冷たい眼と声をしていた事に二人は怯えながらもアリアと供にカンナの救出に向かう。
【なぜだ!あんな餓鬼に出来て、なぜ俺には出来んのだ!】
すでにホワイトキャノンの砲身は砲撃の膨大な熱に耐えれず、融解していおり、カンナは死に掛けていた。
【あの二人は私の信頼の部下ですからですよ。】
アリアの声がした時にはアリアの槍が頭部に刺さっりディアブロスを死に至らしめていた二人がカンナの眼前に立っていた。
【オッサン!俺達の勝ちだな!】
【長、クラッシュ、速く剥ぎ取りをしましょう。】
二人はライの言葉に答え、剥ぎ取りを始めようとした瞬間にカンナがホワイトキャノンでライに切りかかった。
【この糞餓鬼がぁぁぁぁぁぁぁ】
【ライ、あぶねぇぇぇぇ!】
クラッシュはライを庇い左眼に傷を負ってしまい、追撃をしようとしたカンナをアリアが槍で貫くよりも速く、ライの太刀がカンナの首を跳ね飛ばしていた。
この後、街へ急いで帰ったおかげでクラッシュは失明せずに済んだが、許可も無くハンターを殺したライは本来は処刑だが、カンナは何度か罪を犯している事やアリアとクラッシュの弁護により追放だけで済んだ。
これから二年間もの間、ライはパーティを組まずに一人で狩りをし続けていた。
一人で狩りをしている方が記憶が少しずつ戻っていく実感が合ったから、そんな言い訳をしながら、ずっとライは狩りを続けて行くのだった・・・・・・・
狩人の資格 第7話「老空龍」
【ラオシャンロン】・・・・・
【老山龍】と人々から恐れられ飛竜とはまったく別の進化を遂げている。
その大きさは山に匹敵するほど大きく、甲殻は【鎧竜グラビモス】をも超える硬度へ進化し寿命は人の数十倍もある事から【老山龍】の名を与えられた。
だが、その代償に翼を失い四本の脚で大地を徘徊し続ける・・・・
【竜】を超えた【竜】に与えられる【龍】の称号得た【龍】なのだ。
【彼】の徘徊は天災に匹敵する程の力を持っている。
【彼】の進路になった街々の人々は大量の閃光弾や爆弾で【彼】の進路を無理矢理変える事で彼の恐怖から逃れている。
一部の街や国では【彼】を討伐する為、騎士団やハンターを差し向けるがことごとく失敗に終わる。
古の民達は【彼】に対抗する為、【封龍】の武具を作ったと言う説がある程の存在なのだ。そして、【封龍】の武具を持ってしても【彼】は討伐は出来なかった。
そして、ライの住む街「ミナカルデ」に【彼】の脅威が迫っていた。
「全ハンターに告げる!!【奴】がこの街に迫ってきている!!」
王国の伝令が街の各地に言い回していた。
「討伐の暁には莫大な報酬を払う!!」
多くのハンターがギルドに誓約を始め、次々と【彼】の討伐に向かう。
「流星団!これより討伐に向かう!」
「神風団も遅れるずに行くぞ!」
多くのハンター達が討伐に向かう中ライ達がこの事を知るのは、ガノトトス討伐を終えて戻った時になる。
狩人の資格 第9話「龍を討つ者達」
迫り来る「彼」脅威に小さな力で立ち向かう狩人達、「彼」はその巨体と翼の力であまりに小さき狩人達を蹴散らしていた。
「この砦を突破されたら街が無くなるんだ!だから絶対に退くわけにはいかないんだ!」
ライ達は懸命に「彼」に攻撃を加えていた。
ある者は脚に攻撃をし、またある者は頭を攻撃していた。
「本当に食らってんのかコイツはよーーーー!」
クラッシュのブレイブ・コアが「彼」の頭の角を砕いた、「彼」は尻尾を地面に叩きつけ、爆音の様な咆哮をした。
ハンター達はその咆哮で体が硬直したが、耳栓をしていたハンター達は休まず攻撃をした。
「砲撃!休まないで!翼を集中砲火!撃てぇーーーーーー!」
グランはハンター達と翼に砲撃を加え続けていた、絶え間無い砲撃により「彼」の翼の翼膜はぼろぼろに破け、空へ飛ぶ事が出来ずにいた。
「アリア様!甲殻が硬すぎて致命傷を与えられません!」
古の大剣エンシェント・プレートを研いでいるナイツの一人が言った。
「諦めるな!砲撃でひびの入った部分や甲殻の無い所を狙うのよ!」
アリアは槍で腹部を攻撃していた、膨大な冷気を纏った氷槍の力は確実に内臓を壊死に追い込んでいた。
「彼」が突如暴れ始めた、そして歩くスピードが早くなった。
「悪いな・・・・皆・・・一旦下がる・・・」
今の行動で何人かが重傷を負い、他のハンターやナイツに背負われ砦に戻った
「クソッ!いい加減に潰れろーーーー!」
ライが「彼」の頭部に飛び乗り、暁を頭部に突き刺した。
太刀の刀身から黒い雷撃が迸った、さらに他のハンターの龍属性と反応しあい、「彼」の全身を黒い雷が突き抜けた。
「彼」はさらに暴れ、ライを振り解こうとしたがライは落ちなかった。
だが、ライは大誤算した、刺した太刀が抜けなくなってしまった。どうやっても抜けなくて困っていると、一本の槍が視界に入った。
「龍騎槍ゲイボルガ!なんでこんな所に!」
ゲイボルガは鉄騎と呼ばれる傭兵団の隊長の槍だ、しかしその隊長は行方不明になったと言う事になっている。
「母さん・・・俺に力を貸してください。」
ライの母は元鉄騎の女隊長で一流ハンターだった父と恋仲になり、副隊長や隊員から餞別に貰った物だった。
「でも、神龍騎槍ゲイボルガは鉄騎の総隊長が持ってて、11人の隊長に送られるのがゲイボルガだって言ってたな。」
ライの母は鉄騎の11隊長の一人だったのだ。総隊長は大きな仕事をする時以外は隊長すら滅多に会えない存在なのだ。その総隊長だけが持っている槍[神龍騎槍ゲイボルガ]は龍騎槍ゲイボルガを遥かに上回っている物だ。
ライはゲイボルガを頭部から引き抜いた時、暁も抜けてしまった。唖然しているとグランの声が響いた。
「ライさーーーーーーん!邪魔でーーーーーーす!」
グランが滅龍弾を撃ってきた、ライが頭部が降りた瞬間に着弾し「彼」はとても苦しんでいた。
(私はあんな小さき者達に苦しめられているのか?砦を打ち砕き国すら滅ぼせるこの私が!)
「彼」は目前の砦に向けて走ろうとすると一人のハンターが立ちはだかっていた。
左手にゲイボルガ、右手に暁を装備したライが立っていた。
「知ってるか?昔・・・人は神にこう言ったそうだ。」
『神よ!なぜ我々には動物達の様な鋭い牙や爪、空を飛ぶ翼が無いのですか!』
『人間達よ・・・代わりに私は君達に知恵を与えた!その知恵は動物達にはない力だ!』
(私のこの巨体や翼の代わりに・・・他の物を殺す為の知恵を持っている訳か。だがそんな事は関係無い!私はただ歩き続けるだけだ!)
「彼」は砦に向け歩き始めた、ハンターやナイツやそれを止める為全力で攻撃する。
「父さん・母さん、大切な街を守る為に!愛する人を守る為に!俺に力を!」
「彼」はライに真っ向から対峙した、他の者を無視してライと言う名の一人の狩人に勝負を挑んだ。
左手のゲイボルガで「彼」の右眼を貫き潰したが空中に放りだされ、「彼」はライに向けて熱線を吐いた、ライは何とか避ける事が出来たが無傷では無かった。
左腕が肩から吹き飛ばされしまった。
(あれを避けたと言うのか!)
「彼」は驚いた、なぜならライは右手の暁の刀身を自分の血で真っ赤に染めながら自分の頭部に降りてきたのだ。
「太刀の気刃斬りは血を浴びれば浴びるほど強くなる・・・自分の血でもこれだけ浴びせれば・・・お前の頭でもぶった斬れる!」
纏わり付いていた血が太刀の刀身を包み込み、暁の刀身が真紅に染まった。
「全てを断て!気刃斬り!」
頭部の刺した跡にもう一度深く刺した。
(終わる・・・・私の長かった徘徊もようやく・・・・終わるんだ)
「全員逃げろーーーーーーー!」
クラッシュの声と同時にハンターとナイツ達は倒れ逝く「彼」の下を離れた。
「彼」の最後の咆哮が響き、老空龍は完全に沈黙した。
「やった?俺達狩ったんだーーーーー!」「オッシャーー!やったぜーーー!」「私達伝説の龍を倒したんだーーーー!」
多くの人の歓喜に満ちた声の中、グランはライを探していた。
「ライさん・・・・何処ですか?」
すると左腕の無いライが右手にゲイボルガ、背中に暁を背負って歩いてきた。
「おおーーいグラーーン!俺はこっちだぞーー!」
するとグランが泣きながら飛びついてきた。
「ラッライさんーーーー!、無事だったんですね!」
「当たり前だ!俺を勝手に殺すな!でも左腕が無くなったけどな・・・」
クラッシュやアリア達もやって来た。
「さすがライだな!さすが俺の元ライバルだな!」
「良い所取りだったわね、昔から変わらないわね。」
ライの左肩は古の秘薬で傷を完全にふさいでいた。
「さぁ!皆で帰ろう、ミナカルデに!」
「「「「「「おぉーーーーーーーーー!」」」」」」
街に戻ったライ達は街に集まった各国の国王から盛大に出迎えを受けた。
そして、街で「彼」の討伐記念の盛大なパーティが開かれたとさ。
狩人の資格 第10話「狩人達のその後」
今まで誰も成し得なかった【彼】の討伐。
今ここに居るハンター達とナイツ達の力によりそれが成功した。
今まで「彼」脅威に怯え続けた人々は喜び、今その宴が開かれていた。
「狩人と騎士達よ!汝らの命を懸けた戦いにより【奴】は遂に死んだ!」
各国の国王が街に集まり、ライ達に感謝の言葉を言ってた。
「今回の報酬は一人三万を渡す!更に可能な限り願いを叶えよう!」
話を聞いた人々は順番に自身の願いを言っていった。
ある者は騎士の位を望み、またある者は更に報酬の上乗せを希望した。
「ギルドナイツの長アリア!汝の望みは何だ?」
アリアはすぐに答えた。
「我らギルドナイツの正式な組織としての認定を望みます・・・」
実はギルドナイツは正式な組織として公認されてない部分がある。その所為で王国公認の組織から迫害を受けていた。
国王はすぐに承認を認め、ナイツ達は喜んだ。
「ナイツ長補佐クラッシュ!汝の望みは?」
クラッシュは国王の娘の一人と眼を合わせて笑った。
「国王・・・無礼を承知して言います・・・」
「何だ?」
クラッシュは決意して言った。
「第二公女レシティエとの婚儀を望みます」
一瞬・・・場が静まったが、すぐに国王の驚きの声がこだました。
「なっなんだと!私の娘の一人が欲しいと申すのか!」
だが騎士やハンター達の間では有名な話だ。
クラッシュが一時王女の護衛の任に付いた時、王女と恋仲になり時折会っているのはよく見かけられていた。
「レシティエ・・・お主はどう思う?」
王女の答えは決まっていた。
「父上・・・私はあの方と結婚します。」
そう言って王女はクラッシュの下に歩いていった。
二人は抱き合った、そしてすぐに周りから祝福の声が聞こえた。
「・・・・さて・・・次はグランディア!汝の望みは?」
だが、グランは何も望まなかった。
「良いのか?グラン・・・」
「良いんです・・・私の望みは既に叶ってますから。」
ライの問いにグランは頬を赤らめながら言った。
「最後に英雄ライ!汝の望みは何だ!」
ライはすぐに答えた。
「ハンターズギルドを王国公認のギルドにして頂きたい!」
ナイツとは違い、ハンターズギルドは完全な非公認組織だ。今まで一部を除いた人たちはハンターを何でも屋だと非難する人が多い。
「判った・・・ハンターズギルドを王国直属の公認組織とする!」
ライは静かに礼をしてパーティに戻った。
それからパーティは一週間ぶっ続けで行われたそうだとさ。
それでは皆のその後についてです。
ライ=リヒトブルグ
左腕を失った事を転機にハンターを引退。
アリアからナイツの長に成ってくれと頼まれるが、丁寧に断る。
その後ギルドマスターとして正式に就任する。
グランとは一年の交際を経て結婚、その後双子の授かり次男は優秀なハンターとなる。
先代の長とココット村のグランの両親に謁見、凄まじい喧嘩の果てに結婚の許可を貰う。
クラッシュと喧嘩するが、無傷で完勝する。
人々から【真紅の英雄】と語り継がれる。
ギルドマスターの仕事をまっとう続ける
グランディア=ヒーティング
ハンターを辞めたライに付き添うようにハンターを引退。
ライと交際の果てに結婚、その後双子を授かりその長男が王族と結婚する。
先代の長、ライと里帰り、父親とライが激しい喧嘩をする。
酒場で暴れるハンターに容赦無く通常弾を撃ち、周りから恐れられる。
ギルドマスターとなったライを支え続ける。
クラッシュ=ブーイン
パーティの最終日に王女レシティエと結婚、その後女の子を一人授かる。
ハンターを続けるつもりだったが国王に無理やり騎士にさせられる。
騎士としての仕事を文句も言わず続ける。
自分の娘がライの子供と結婚する事になり、ライに一方的な喧嘩を仕掛ける。
ぼこぼこにされ落ち込むがすぐに立ち直り、騎士として活躍し続ける。
アリア=フォールティ
数年後に不治の病になる。
新団長決定に悩み、知恵熱で倒れる。
ライを団長にしようとしたらギルドマスターに就任され、諦める。
クラッシュを団長にしようとしたら無理やり騎士にさせられていた。
最有力候補だった二人が駄目になり、適当に決める。
それからしばらくして静かにこの世を去る。
狩人の資格を読んでくださった人には本当にお礼の言い様がありません。
次は完全ドス作品を書くつもりです。
どうぞよろしくお願いします。