Triple H
k様作
これはHunterのHunterのHunter話・・・
まずは何から説明しようか そうだな・・・
モンスターハンターの説明はいいだろう?
君たちも良く知ってるはずだ
じゃあマンハンターは知ってるか?此奴等ぁ悪質さ
元はモンスターハンターの奴が多くてな
犯罪を犯して捕まったが脱獄した連中がなるわけさ
何故か?それは簡単だ 犯罪者が職につけるはずないだろう?
ならもう一つの疑問が浮かぶだろう
なぜ中でもモンスターハンターが多いか?
それも簡単 モンスターハンターが一番犯罪を犯すのさ
この世界じゃ大きな身分の差なんてほとんど無いからな
職につけない人間なんて滅多にいない
馬鹿なモンスターハンターは金をすぐに酒に回しちまう
すぐに金欠さ まぁ俺もそういう一人だがな
金欠になった奴はどうするか?
密猟 立派な犯罪だ
だからモンスターハンターがマンハンターになることが多い
此奴等は逆恨みからモンスターハンターやギルドの連中を襲う強盗だ
表ではあまり知られていないが
奴等に一年間で殺されたモンスターハンターは
そのかず数十万人にも及ぶ ギルドも焦り始めるって訳だな
ちなみに表で知られてないのは
モンスターハンターは全員マンハンターの話をしたがらねぇ
だからわかってる奴はいても極一部で
他にしらされることも無いってわけだ
さて俺は金欠ハンターって言っただろう?
みんな俺が犯罪に走ったと思ってるんじゃないかな?
だがちょっと違う 俺はギルドに雇われた傭兵になったのさ
ハンターのハンターのハンター 通称Triple H!!!
モンスターハンターをマンハンターが狩るならば
俺はマンハンターを狩るのさ
狩るってことは殺すのか?って思うだろ?
その通り!ギルドの手に負えない連中は殺すんだ
俺には人と戦う術もあるからよ まぁ大した犯罪者じゃなけりゃ
気絶させて受け渡すけどな
大抵は殺しちまうな 殺らなきゃ殺られる世界さ
さて・・・前置きが長くなっちまったな 説明ばかりでつまらない
なんて思って還ったりしないでくれよ
本当のお話はここから始まるんだぜ・・・?
1.マルスとは戦争の神
「うっうわぁぁ!!!」
「逃がすかよ?」
俺の一振りにより男の首は地べたに転がる
足下で気絶しているモンスターハンターの胸ぐらを掴むと顔を叩く
「おい!起きろよ!!おい!!!・・・駄目だ こりゃ」
俺がモンスターハンターの事を地面に寝かせたとき
遠くから男の声が聞こえてくる
「来たかなぁ〜?」
俺の目の前に現れたのは蒼い髪に瞳に武器に・・・
蒼だらけの男 俺のいるギルドで働いている
名前はブル その雄々しさと蒼い一色の姿から通称:蒼き雄牛
俺の殺したマンハンターや
襲われたモンスターハンターの始末は此奴がしてる
優秀なモンスターハンターだ
とは言っても今はギルドの仕事で狩りなんてできてないがな
「マルス・・!テメェまた派手にやってくれたな・・
後かたづけする俺等のことも考えろよ!?」
「まぁま!良いじゃねーか!」
「こっちは良くないんだよ!ったく・・仕方ねーな」
「それより報酬はくれるんだろ?」
「あぁ・・・わかったよ ほら!これで良いだろ?」
小型のポーチ一杯に金をつめたものを渡される
「ん〜♪いいねぇ」
「それで十分だろ?500000z 高級な防具を一式揃え
武器を一から作るも平気な額だろう」
「おう こんだけありゃ困らねーな!じゃもう俺は往くぜ?」
「あぁ じゃあまたな」
結構な金額を貰えたなぁまずは街で一杯やって〜
そんな事を考えながらいつもの道をゆっくりと進んでいると
街が見え始めていた
2.戦争の神より強い男
「あ〜!やっぱり酒は最高だね!!!」
「美味しいですか?」
「あぁ美味いな!」
この女はサラ 俺のマンハンター討伐を手伝っているギルドの一員だ
普段は酒場で笑顔を絶やさずに仕事をしている 細身で銀髪
顔もかなり綺麗だ 性格もよし・・・
「そうだ!サラも一杯どうよ!?」
「いえ 私はお酒よわいんで・・・それに仕事中ですから」
「一杯ぐらい平気っしょ?」
「だめです!飲みませんよ!」
「相変わらず堅いなぁ・・・じゃあ今度フリーのとき一緒に飲もうよ?」
「少しなら・・良いですけど」
「決まり!っともうこんな時間か・・・」
酒場の壁にぶら下がる時計に目をやると俺は立ち上がる
「いつも急いで何をしに往くんですか?」
「ハハッ・・ちょっと・・・ね 訓練を」
「訓練・・・あれですか?」
「そうだよ親方とね!またな!!」
俺は酒場の戸口を押し開けて出ていく
「ついたぁ!親方いるかい!?」
「おぉ小童!!!」
「おっいやがったな巨人め!」
「捻り潰しちまうぜ?」
「冗談になんねーからやめてくれよっ!」
此奴が親方 昔は船乗りでありモンスターハンターだったらしい
赤髪で坊主刈り 身長は2mを超える
今はギルドで仕事をしてる 俺の訓練相手
俺が人間と戦う術を磨けたのは親方のおかげって訳さ!
ついでに俺以外にもマンハンターを狩る連中は沢山いるらしい
見たことねーけど・・・
「親方・・始めるか?」
「おぉ!きやがれ小童!」
「油断・手加減 そんなのあったら・・・」
俺と親方は武器を引き抜くと同時に叫ぶ
「「ぶっ殺す!!!!」」
どれだけ経っただろう?今までの中では
一番長く戦っていられたと思う・・・まぁ結果は余裕で負けだけどな!
そう此奴は鬼みたいに強い ハンターとしても一流だったはずさ
っとやべ 疲れたな 寝よ・・・
3.多額の報酬
「えっと・・まじすか?」
「あぁまじだ」
「ヤッベー!500000zとかありえねーなぁ!?」
「まぁ落ち着けよマルス」
「落ち着いてられるかよ!?」
「落ち着け・・・!!!」
騒いでいる俺の頭に親方の拳が降ってくる
イッッッテェェェ!!!なに此奴!?ホントに人・・・!!?
「さてじゃあクエストの説明に入るぞ」
「あ・・・あぁ」
頭をさする俺を気にもとめず マンハンター殺しの話を続ける親方
「今回の狙いは・・・
最北の街メリックに出没する強盗団!
雪白とかいう名前だったかな?」
「雪白・・・真っ白な顔でもしてんのか?」
「真っ白な防具を着ているのさ?」
「白い防具・・まさかフルフルか?」
「御名答 と言いたいところだがフルフルGだ」
「相性最悪じゃん!」
「まぁ鬼斬破の前じゃ相性もクソもないと思うがな」
「ふぅ・・確かに俺に斬れない物は無いけどよ」
「御前じゃない 鬼斬破に・・・だ」
「なっ俺が使ってるからこそだなぁ・・」
「俺にも勝てない奴がほざくようになったな」
「てめっ!もっかい勝負だ!!!」
「それよりクエストは受けるのか?」
「支給品によっては」
「応急薬9閃光玉1対人用落とし穴1・・・だ」
「なら良いや 受けてやんよ!」
「じゃあ決まりだな!さて・・・?」
「勿論もう一勝負!!!」
俺はこのあと惨敗し 勝負したことを後悔した
4.宿屋・銀狐
「寒ッッ!!!」
俺はいま最北の街メリックに来てる
まぁ雪が常に降り注いでる此処はそうとう寒いってわけさ
だから一般人にもホットドリンクが売れるぐらいだ・・
さて俺はsilver foxと看板の下がっている宿屋の中に入る
「いらっしゃいませ」
「予約しといたマルスだ」
一人の女が近くに来ると 俺の部屋まで案内してくれる
此処はとても温かく ロビーには一つ大きな暖炉があり
防寒具も売っているし 木と石造りで
落ち着いた雰囲気を醸し出している なかなか良い所だ
「ここです 部屋番号は087です これが鍵です」
「ありがとう」
鍵を受け取ると部屋の中に入る
入ると真っ正面である部屋の奥に
ロビーほどではないが大きめの暖炉が一つあり
左を向くとベッドが 右を向くと机と椅子 窓がある
必要最低限の物しか無く 少し寂しい気もするが・・
どうせ仕事までだ 安いのだしこの部屋で良かっただろう
それに・・・ベッドはなかなか柔らかい
机の上にある食事のメニューを手に取る
その中から体力と力がつきそうなものを選ぶと
ロビーからベルで人を呼び注文する
暫くして運ばれてきた料理を食べ終えると
食器などは机の上に置く そのとき扉をノックされる
「どうぞ」
「失礼します」
女が入ってくる 箱を持っている
「お届け物です」
「どうも そこに置いといてくれ」
黙って頭を下げると 箱をそこに置いて外に出ていく
箱を開けると中には支給品が入っていた
「よし あとは買い出しだな・・・」
俺は外に出かける
5.準備完了!
「え〜とっトウガラシを10 ハチミツって売ってるかな?」
「アンタ運がいいね!今日は特売日さね!」
「じゃあ10頼むよ 後は・・・回復薬を20とホットドリンク3かな」
「はいよ」
金を渡すと買った物を受け取る
回復薬を10個は買い物用のポーチに入れ
もう10個は地面に置く そしてハチミツとその場で調合し
回復薬Gを10つくるとポーチにしまう
俺は急いでシルバーフォックスの自分の部屋に戻ると
にが虫をポーチにしまう そして袋の中から装備を取り出す
しっかりと装備を整えると 机の上にある護符と爪をポーチに投げ込む
そして背中に鬼斬破を背負い スカルSフェイスをかぶる
これが俺の気構えってわけさ マンハンター相手でも
護符と爪を持ち全力で殺しに往く
俺はシルバーフォックスを出るときに
宿屋の主人の男が何やら書いているのに気付く
廻りを気にしながらコソコソと書いているようだ
「何してんすか?」
「えっ・・!?あっいや・・・お出かけですか?お気を付けて」
急いで手紙を隠し動揺しながら引きつった笑顔を此方に向けてきた
手紙の端が見えている 一文字しか見えず何が書いてあるかはわからない
「字・・綺麗ですね?」
「あっありがとうございます」
宿屋の主人は俺の言葉に 手紙の端を見られたと気付き焦っている
何か・・あるな まぁいい
俺は地図に書いてある強盗団雪白のアジトに向かった
6.マンハンターでも最低限の礼儀は覚えた方が良いはず
「あ?誰だテメェ?」
「俺等が誰かわかってんのか!?」
アジトの洞窟の前まで来ると
フルフル装備をした男二人が 此方を睨んでくる
俺は気にもとめず満面の笑みを浮かべながら
「こんにちは」
と軽く頭を下げるが 男は叫んだ
「テメェ!調子にのってんじゃねーぞ!?小僧が!!!」
「ここらは俺等が仕切ってんだ!!!
知らねーわけじゃないだろうがぁ・・・!?」
ったく挨拶にぐらい答えろよ
礼儀もクソもあったもんじゃねーな此奴等は
「すみませんが叫ばないで頂けますか?
貴方達の仲間に気付かれると面倒ですので」
今の俺の言葉で 男達も悟ったようだ
急いで各々の武器に手を掛けるが 武器を抜かれる前に俺は
片方の男の顔面を殴り失神させる もう片方の男は斬りかかってくるが
その攻撃を容易く避ける 剣を降った後の男の顎に
渾身の蹴りを叩き付ける こうして二人の男の意識は吹っ飛んだ
「さて・・」
洞窟の中の様子を見るが どうやらかなり一本道が続いているようだ
俺はゆっくりと洞窟に脚を踏み入れ進んでいく
暫く進んでいくと話し声が聞こえてくる それは次第に大きくなる
俺は鬼斬破を抜き 壁の窪みに隠れる
「次は俺等が見張りかよ」
「だりぃなホント」
どうやら先程の男達と見張りの交代時間らしい
俺は男達が近づいてくると窪みから飛び出す
「なっ敵しゅ・・!」
叫ぼうとした男の首を斬り落とし
逃げようとしているもう一人の男の心臓を貫く
俺は鬼斬破をしまうと歩き始める
7.大タルGの威力は世界一ィィ!
俺の目の前には扉がある 石造りの堅く重い扉だ
その扉の向こうからマンハンター共の声が聞こえてくる
「さてと」
俺は大タル爆弾Gを扉の前に置く 大タルGの威力は半端じゃないぜ!
もうそれこそ世界一の勢いで・・・っと それより仕事すませねぇと
俺は遠くから石ころを投げつける
ものすごい爆音が起こり 扉は粉々に砕けた
「なんだ・・・!?」
「敵襲ー!!!!各自武器を持て!!!」
立派な強盗団だなオイ かなりの人数いるじゃねーか
「アイツだ!!殺せぇ!!!!」
三人ほどが同時に向かってきて 同時に落とし穴にはまる
「バァーカ!」
這い出そうとしている男の頭を踏み台代わりにし落とし穴を飛び越え
落とし穴から10mほど先の地面・・・
8人のマンハンターの目の前へ着地する 鬼斬破を横に振り
3人を斬り伏せる マンハンターの横薙ぎをしゃがんで回避すると
すぐに素早く斬り上げ1人始末する
「まだ・・やるかい?」
俺が鬼斬破を突き付けると 残りの4人は気合いの叫び声をあげ
こちらに同時に斬りかかってくる 俺は一歩後ろに下がり避ける
同士討ちで2人その場に倒れる 残っている2人の内の1人が
俺を刺そうと剣を持ち突進してくる 後ろからも落とし穴から脱出した輩が
同じようにして向かってくる 俺はソレを這い蹲るようにして避ける
2人の男はお互いを突き刺し力尽きる 俺は急いで立ち上がる
残るは目の前にいる1人と
落とし穴から脱出できてない2人 それに更に奥にも10人ほど
目の前にいる一人を容易く斬り伏せると
後ろを振り向き落とし穴に落ちている奴等も刺し殺す
その時10人ほどのマンハンターは此方に向かってきていた
閃光玉を投げる 閃光に目をやられたマンハンターを
次々と斬り伏せ進んでいく
と後ろから気絶させた見張りの2人が斬りかかってくる
それをガードし見張りの2人を瞬時に斬り伏せる 鬼斬破を背中にしまう
人の・・・気配!
後ろを振り向く 数十m先には首領らしき男が立っていた
「俺の同志を全て一人で殺すとは・・・」
「弱いんだよテメェら」
「よくも俺の仲間を殺してくれたな
そして俺を・・・俺の仲間を愚弄したな貴様?許さぬぞ
貴様の行いの愚かさ教えてやろう」
「何人の人を殺して 何人の命を愚弄してきた?
テメェなんぞに教えられるほど俺は堕ちちゃいねー
逆に俺が教えてやるよ 御前の今までの殺しの罪深さをよ」
俺は鬼斬破を抜き放つ
8.居合いの達人
雑魚とは違う それが俺にはわかる
そして今までの経験から奴の装備も何か
「フルフルSに黒刀【弐ノ型】
勿体ねーな それだけの腕を持っていながら
今じゃハンターとして生活できないってか」
「ハンターとして?ハンターとして生活しているさ
マンハンターとしてなッ!」
「ハンターとついているものの
マンハンターなんて只の人殺しにすぎない!!!
それを本当にハンターとして認めているのか!?貴様は・・・!」
襲いくる刀を弾く 首領は距離を置き刀を構え直す
「あぁ!!!ハンターだと思っているさ!」
「・・・・それほどにまで堕ちたか 悲しい奴だな 同情はできんが」
「ハッ!俺は御前に同情するぜ!!
俺に勝てると思ってる御前の馬鹿さ加減になぁッッ!!!」
首領は刀を振るってくる 軽い・・・此奴の一撃は軽すぎる
俺はその刀を容易く弾くと喉に切っ先を突き付ける
「ならば俺も同情しよう 俺に勝てると思ってる御前の馬鹿さ加減にな」
先程の首領と同じ台詞を吐き付けると
首領はその顔に怒りの色を浮かべていた
と首領のポーチから何かの玉が転げ落ちる
それから煙が吹き出す
煙玉・・・!視界が悪くなる 首領が走って逃げる音が聞こえる
くそっ・・油断したか ただの煙玉じゃない 催涙効果がかなり高い・・・
煙が晴れたとき目の前には誰もいない 後ろには殺気を感じた
刀が振り下ろされてくるのもわかる それを辛うじて避けると後ろを向く
「御前は逃げるべきだった」
俺の目には万策尽きた首領の絶望の顔が映っている
「まっまってくれ!俺には味方がいる・・!!
それを教えてやる だからっ!!!」
「味方・・・誰だ?それを教えれば命は取らずにいてやろうじゃないか」
「シルバーフォックスの主人だ・・・!刀を収めてくれ!!」
そういうと首領は刀を投げ出す
俺は敢えて背中ではなく腰に刀を腰にしまう その理由は・・
「宿屋の主人か・・なぜ奴が?」
「アイツは金に困ってる 俺等と手を組んだのさ
俺等は多少の金を奴に提供する
そして奴は俺等に困っているとギルドに連絡する
俺等を始末しに来た奴を殺して俺等は金を手に入れる
そうして金を儲けてきた」
「証拠は?」
「シルバーフォックスの主人からの手紙だ」
首領の投げ出した手紙を読む それは確かに宿屋の主人の筆跡だった
さっきもこれを書いてやがったのか・・・
「なるほど なるほど それではお別れの時間だ」
「えっ!?助けてくれるって・・」
「すまんな 忘れてしまったよ」
「うっうわぁぁ」
俺は腰から素早く刀を引き抜き 首領の首を斬り落とした
これが俺が腰に刀をしまった理由
居合い斬り・・・俺の十八番って所かなコレは
俺の居合いは飛竜の火球でさえ斬り伏せる・・・
9.蒼き雄牛ブル 奴の言葉には威厳がある
「!・・おっお帰りなさいませ」
明らかに動揺しながらシルバーフォックスの主人が此方に笑顔を向ける
引きつった笑顔 どうやら首領の言ってた事は本当らしいな
依頼主はこの主人だし 報酬貰えねーじゃん・・・まぁいいか
「これ・・なにかなぁ?」
主人の目の前に手紙をかざす 主人は目を見張り息を呑む
がすぐに笑顔に取り戻すと
「それは何でしょうか?」
と白々しく聞いてくる だが・・・
「声が震えてるぜ・・?」
「・・・ッッ!!!」
たじろいだ主人に向かって手紙を投げつけると
手紙と主人を同時に斬り裂く
シルバーフォックスの中は悲鳴で包まれる
「捕まえろ!殺人だ!!!」
一人の若者が叫び 何人かの男が俺に襲いかかってくる
はぁ・・だから面倒なんだ 男達は拳を振るってくる
それを受け止めると力を込めていく
「あっあぁぁ!!」
叫びを上げると拳を押さえ地面に倒れ込む
「すこし黙って見てな」
びびって動けない連中を横目でチラリと見ると
俺はブルに連絡する 連絡を終えると叫ぶ
「まもなくギルドの連中が来るだろう!
其奴等が全てを説明してくれる!!!」
やってきたブルは 俺の仕事については嘘をついた
そう マンハンターのハンターではなく こう言ったのだ
「此奴は特別に 一時的に雇っている男だ」
と まぁこんな説明で納得させた
「ここの主人は強盗団と手を組んでいる疑いがありましたが
確たる証拠がないため動けなかったのです
しかし最近になって この手紙のために罪がハッキリとしました
下手に捕まえようとして逃げられると皆さんにも危険が及ぶため
ここで始末しました お騒がせして申し訳ありませんでした」
一般人の話ならこれだけじゃ納得しないだろう
だが流石はギルドと言ったところか? 誰も追究しようとはしなかった
まぁこんな感じさ 結局俺は報酬は払って貰えずに金の無駄遣い・・・
仕方ない 金を増やすためには新しい依頼を受けるか
10.ナイスアイディア
「儲かる仕事ねぇ〜」
親方はクエストの束を一枚一枚みていく
「無いな」
「あぁ!?じゃあ俺はどうやって金を手に入れろってんだ!!」
「しらん 自分で考えろ」
「でもよ・・・!」
親方の拳が目前まで迫ってくる
「自分で考えろと言ってるんだ」
「わーった その拳を降ろしてくれよ お互いクールに往こうぜ」
「俺は一昨日から徹夜で仕事を続けてるんだ
ぱっと見ただけだがマンハンター殺しで報酬のいいのは無かったな
それとこれ以上は御前の為にクエストを捜す気にはなれない
もう寝るから自分でどうにかしてくれ」
俺は渋々親方の家から出ていく
そのまま街の中央に位置する噴水まで往く
そしてどっかと腰を降ろすと思わず溜息をつく
「どうしたもんか・・また金欠になっちまった」
俺は目を瞑って暫く考える 普通のクエストでも受けるか?
いやなら安めのマンハンター殺しのが儲かる
だからといってマンハンター殺しで手に入る金もたかがしれてる
なら・・・・・
俺の頭にちょっとした考えが浮かんできた
我ながら最高にナイスアイディアだ
地下闘技場・・・!
夜のハードコアマッチは法に触れる一歩手前の危険な格闘技だが・・
チャンピオンに勝った者にはかなりの高額が支払われる
ハードコアマッチ・・なんでもありのルールも秩序もない格闘・・いや戦闘
防具の着用のみが禁止されている
確かに危険だがそれ相応の金額・・・これしかねぇ!!!
11.地下闘技場
ウオオォォォォ!!!雄叫びに近い歓声が沸き上がる
俺はいま地下闘技場に挑戦者として足を踏み入れた
司会者の声が響き渡る
『さあさぁ!今宵も現れたぜ挑戦者!!!彼の名はマルス!
彼のは勇気ある行動か!?
それとも無謀なる行動かァァ!?そいつを俺等に教えるは・・・
絶対無敗のチャンピオン!!!バルザァァァック!!!!』
再び・・・いや俺が入ってきたときとは違う
先程の声より圧倒的に大きな歓声が沸き上がる
インディアンのような容姿に盾の無いネイティブスピア
特徴的なのはもう一つ右耳のみに銀色に輝く5つのピアス
その男 バルザックは中央にある戦闘の場 リングに昇る
そして俺を見下ろすと口を開く
「御前の前にいる男は無敵だ それを知っても挑むのか?」
「無敗は無敵じゃねぇ俺が証明してやんよ」
「はっはっはっ!面白い!!!始めようじゃないか」
俺もリングの上に昇る バルザックはネイティブスピアを一振りする
『バルザックは今日もあの槍で相手の身体を壊してしまうのかァァァ!?
それともマルスがチャンピオンに敗北の二文字を叩き付けるかァ!??
バルザックの武器はお馴染みネイティブスピア!!!
盾を捨てたスタイルからは変化自在の攻撃が現れる!
インディアンの格好とネイティブスピア いつもながらワイルドォォォ!!!』
俺は静かに鬼斬破を抜き放つ
と会場と司会者は水を打ったように静かになる
『あっあぁぁぁぁー!!!挑戦者マルスは鬼斬破を持っているー!!!!!
此奴はやべぇぞ!全てを斬り裂く 雷を司る刀だ!
ふらりとやってきたイカれた東洋野郎が技法だけ残してったっつー代物さ!!!
これを造るにはフルフルっていう吐き気を催す
クレイジーな野郎をぶっ殺さなきゃならねぇ!
あ?野郎って事は雄なのかって?知るかボケェ!表現だよ表現!!!
さてさてマルス!この武器を自力で造ったってーのかァァァ!!?
今夜のゲストは只の餓鬼だと思ってると予想を裏切られるかもしれねぇぜ!?』
「・・・鬼斬破を持っているとは 確かに只の餓鬼じゃないようだな」
「餓鬼なんて言えなくしてやるぜ」
12.一閃
「チッ!ちょこまかと・・・」
『武器には驚きを憶えたがァァァ!?
おぉっと此奴ァやばい!挑戦者マルス防戦一方
チャンピオンの前じゃ手も足も出ないのかァァァ!?』
確かに俺は防戦一方になっている・・・
動きが・・読めない ネイティブスピアにこんな使い方があったなんて
そして何より・・・
俺は敵の攻撃をかいくぐると鬼斬破を振るう
が・・避けられる そう何よりこの恐ろしいまでに野性的な勘
俺が刀を振るったときには既にそこにはいないのだ
バルザックはネイティブスピアを突きだしてくる
辛うじて避けていたが・・
『バルザックの槍がいま挑戦者の右胸に深く突き刺さったァァァァ!!!』
確かに俺の胸にネイティブスピアは突き刺さっていた
だが・・・これはこれで利用する
『おや・・・?チャンピオン・バルザックもマルスも動かない・・これは・・・!?
あぁぁっと!これはやべぇ槍を引き抜こうとするバルザック!!
マルスはそれを許さんと言わんばかりに
自分の身体に刺さった槍を掴んでいるゥゥゥ!!!
バルザックは槍を引き抜いて逃げられない!
かといって槍をすてて逃げたら圧倒的不利になる!!!
が・・・あの状況じゃマルスも鬼斬破はつかえねぇぜ!?
この勝負どうなるぅ!??
あっ・・あぁ!!?マルスがバルザックを蹴り飛ばしやがった!!!』
俺の蹴りを鳩尾に喰らったバルザックはそのまま数m吹き飛ぶ
ネイティブスピアを身体から抜き取ると俺は刀を構える
そして起きあがったバルザックの首に鬼斬破を叩き付けた
バルザックはその場に倒れる・・・
『あぁぁ!!!バルザック死亡!挑戦者の一閃により息を引き取ったァァァ!!
ん・・?あっいや!生きてる!!!何と慈悲深い攻撃か!?
マルスの攻撃は峰打ちだったあァァァァァァ!
しかしチャンピオンは立ち上がらない!!気を失っている!
よって勝者は挑戦者マルス!!!』
ウオオオォォォォォ!
刀を腰の鞘に収めた俺に向かって歓声が飛んでくる
13.噂の真相
その後 俺は賞金だけ受け取りチャンピオンの座は返済した
そのため今は王座は空らしい
これも噂で聞いた話のため定かではないが
チャンピオンだったバルザックは地下闘技場での戦闘はやめ
ハンターとして生活することにしたという
元々は凄腕のハンターとして生活していたところを金欠で闘技場に行き
そのまま闘技場のチャンピオンになってしまったということだ
なんだか俺と同じような気もするな
俺は断固としてチャンピオンの座は断り返済したが・・・
「おぅ!マルスじゃぁねーか!!?」
〜〜ッッッ!鼓膜破れるぞ畜生・・・ てか誰だ?
俺は声のした方向を振り向く 目に入ったのはまず噴水
そしてその付近に一人で座っている大柄な男
どうやらハンターのようだ 赤がメインとでも言わんばかりの服装
しかし・・覚えがない こんな奴いたか?
装備は足と腰は素材の質からして恐らくイーオスのS
残りはボーンU これは色ですぐにわかった
武器はネイティブスピア
ただしその槍の柄の先端は
長方形に切り込みを入れたような形をしている
恐らくドスイーオスの赤色の皮が張られている
通常のネイティブスピアより毒々しく威厳ある姿だ
しかし盾が見当たらないが・・・
ん?まてよ盾がないネイティブスピア
柄の先端にはドスイーオスの皮が張られてる
言うのを忘れたがバルザックは
ネイティブスピアの柄の先端にドスイーオスの皮を張り付けていた
まさか・・な
そうだきっと最近はネイティブスピアにこういう加工が流行ってるんだろう
俺は嫌な予感が拭いきれない状況で此方を向いてる男をみる
顔は影になってよく見えないが
右耳のみにある5つの銀色のピアスは光り輝いていた
どうしようもねぇーな どう考えてもバルザックだ
「バルザック・・だよな?」
「あったりぃー!はっはっは!
いつになった気付くか楽しみにしてたんだ!!」
「その柄の先端を加工したネイティブスピア
右耳のピアス 大柄な体格 御前しかいねーだろう?」
「まぁ柄の先端にドスイーオスの皮を張り付けるなんて俺ぐらいだからな」
バルザックは自分の武器を惚れ惚れするように見つめている
格好から察するにどうやら本当に再びハンターとして生活を始めてるらしい
14.困った話だ・・・
バルザックはずっと語り続けている
「いや 盾なしで槍だけだと地味なもんでな
だからこんな風にドスイーオスの皮を張り付けているんだ
ほら この皮のない部分との境目も格好悪くならないように
わざわざ皮の下の方は切り目を入れてギザギザにしたんだ
こうやったほうが境目が目立ちすぎずに格好いいんだ」
そこでバルザックが一息ついたチャンスを俺は逃さなかった
「それより何のようだよ?
まさかネイティブスピアの魅力を語るために来たんでもないだろう?」
「あぁ魅力を語るためにきた」
「おい それだけの為に来たとか言ったらまじでぶっ殺すぞ?」
俺が鬼斬破に手をかけたのを見るとバルザックは両手を上げ後ろに退く
「まあ待てよ 魅力を語りにきた それも理由の一つだって話だ
もう一つ理由があるんだよ」
「そうか・・で何だ?」
鬼斬破から俺は手を離す バルザックはニヤリと笑うと手を差し伸べてきた
そして唐突にこの一言
「PT組まないか?」
15.バルザックの諦め・・?
「待て待て待て待て!待てッて!」
俺は無視して歩いていく バルザックはずっとついてくる・・
いや寧ろ憑いてくる勢いだが それでも無視し続ける
「まじで待てよ!何で無視すんだァ!?」
俺は足を止め振り返る
「俺はPTは組まねーんだ!」
「何でだよ?」
「御前には話せない事情があんだよっ!」
俺は再び歩き出す 話せない事情・・・
此奴と一緒に狩りをしていたら
HHHの仕事を気付かれるかもしれない
それに・・・俺は
「あ〜・・じゃあよ 気が変わったら言ってくれ
バッカスにいるからよ!」
バルザックは俺が無視し続けるので諦めて
仕方無しに走り去っていった バッカス・・ここらで一番でかい酒場だ
あそこにいるって言っても広いぞ?
待ち合わせの時なんか場所を細かく決めてないと
酒場を見渡すだけじゃ相手がなかなか見つからないような広さだ
そんな所でバルザックだけを見つけられるはずが無いだろう・・・
いや・・俺ァPT組む気はねーんだ考える必要ねーことだ
16.諦めていなかった・・
「親方ァ!なんか仕事入ってねーか?
楽しめる奴がいいな!」
「楽しめる・・か これでどうだ?」
「どれ・・」
親方の投げた書類に目を通す
「既にいくつかのギルドの支部を潰し
莫大な資金を費やした巨大な本拠を持つカイトシールド・・・
こりゃまたデケェ獲物だな 1000人からなる組織であり
5人の幹部クラスは最強と謳われ俺と互角かそれ以上と言われている
この組織の頭 通称ビッグボスの消去が目的か
楽しそうっちゃぁ楽しそうだがな・・・いくら何でも俺だけじゃ無理って奴さ!」
そこまで俺が言ったとき扉を開け放ち一人の男が入ってくる
バルザック・・・しつこい奴だ それよりもまさか今の話し聞かれたか?
「マンハンターのハンター HHHが御前の事だったとはなぁ・・!
御前が俺とPT組まないのは裏の仕事を知られないようにってか?
なら安心しな 俺もマンハンターのハンターだ」
「あ・・?なんだと?」
「俺もマンハンターのハンターだっつってんだよ なぁ親方?」
俺は親方の方を急いで振り返る 親方は静かに頷いた
「っかぁ〜!じゃあPT組んでも平気だったじゃねぇか」
思わず俺はその場に座り込む
バルザックはニヤリと笑うと親方に言った
「俺と此奴でカイトシールドの依頼やらせてくださいよ!」
「なっ!俺と御前で?それだけじゃ無理があるだろう!!」
「他に頼りになる仲間なんていたかぁ・・?」
俺の言葉にバルザックは考え込む 親方は溜息をつくと言った
「マルスもバルザックも馬鹿だな 俺は御前等だけにやらせると思ったか?
俺とブルも一緒に往く それにケイトも
少人数で行動して一気に頭だけを潰して撤退するぞ」
「だけど親方!ケイトまでいると5人だぜ?
モンスターハンターの暗黙のルール PTは4人まで!
知らない訳じゃないだろう?」
「モンスターハンターの暗黙のルールだって?
俺等はマンハンターハンターだ そしてマルス!
御前はその中でも最上位に近い戦闘能力を持つHHHだ
そんなルールは関係ねぇ 5人で奴等を潰すぞ!!!」
17.ギルド・マンハンター専用部隊幹部ケイト
「カイトシールド相手にか弱いレディを使う気?」
「レディ?か弱い!?何処にいる!??」
ケイトは蹴りを突き出すが辛うじて回避する
「か弱いレディは目の前!私よ私!」
「あぁ!なるほど・・・で、どこらへんがか弱い?」
「殺すわよ?マルス」
「ジョークだ!ジョーク!!まぁ兎に角カイトシールドの依頼手伝えよ」
「いやよ!」
「いいじゃねぇか 頼むよケイト 御前には期待してんだ」
俺が顔を近付けるとケイトは顔を赤くして急いで退く
「わかったわよ!わかったから離れて!!」
「おぅ!じゃっ頼むぜ あと危険な依頼に参加させておいて何だが・・
絶対死ぬなよ」
「・・・うん」
「じゃあ俺は往くぜ 準備もあるからな」
「後でねマルス!」
俺は手を振りながらケイトの家をあとにした
18.戦争
「いいか 俺とブルが正面で騒ぎを起こす
俺とブルに敵は気を取られるだろう
ビッグボスまでの血路が開くのはその時だ
マルスを中心に 御前等3人で侵入しろ
俺とブルも正面の敵を始末したら向かう
これがカイトシールド本拠の図だ
しっかり頭に入れとけよ」
「あぁ・・・」
俺は親方から見取り図を受け取る
ケイトとバルザックも覗き込んでくる
「・・ふむ 俺じゃよくわからないな」
「駄目駄目じゃない」
「静かにしてくれ」
俺はケイトとバルザックに静かにするよう言って見取り図を眺める
「・・・なるほどな 俺にとっちゃ簡単すぎる構造だぜ」
「何か見えたの?」
「あぁ・・こっからの侵入がベストだ!」
「全員でそこから入るのか?」
「そうだ 3人同時に侵入する 最終準備を整えろ
戦争開始だ」
19.大空の王者
「敵襲だぁー!!」
正面の方が騒がしくなる どうやら親方達がうまくやってくれたらしい
随分と侵入しやすくなった・・・
俺は鬼斬破でゆっくりと壁を丸く切り抜いていく
そして勢い良く中に突入するが正面に集中しているためか誰もいない
「余裕でビッグボスまで行けそうだな」
「おぅ親方が正面でやってくれてるからなっ!」
「早く先に進みましょ」
ケイトは大きな門をくぐる 俺とバルザックもそれに続く
門の先には天井がついていて光りが入り込まない暗い場所・・
まるで密室の闘技場のような場所があった
一番奥には大きな鉄格子の扉が降りていた
その隣の壁にはレバーがある
「簡単な内容だな あのレバーを引けばいい訳か」
そう言ったとき俺達がくぐってきた門は閉じ
目の前の鉄格子の扉があがる そして中から唸り声が聞こえ・・
リオレウスは姿を現した
20.密室じゃ・・
リオレウスは目は血走り涎を流し もはや王者と呼べる様子ではなかった
「相当ハングリーらしいな」
バルザックは楽しそうに微笑する
リオレウスは咆哮発すために身体を多少仰け反らせる
が・・・バルザックはネイティブスピアを投げつけ
確実にリオレウスの腹部に直撃させる
怯んだリオレウスにケイトが素早く近づきその武器を抜き放つ
正式採用機械鋸 火球をくぐり抜けリオレウスの右目を奪い
頭を踏み台にして背中に昇り その上を斬り裂きながら走り抜ける
バルザックとケイトにリオレウスは気を取られている・・
今ならいける 俺は大きく そして長く深呼吸して刀の柄に手をかける
腰を落とし・・・一気に走り出す 居合い斬り
リオレウスの首は地面に転げ落ちた
「密室じゃ空がねぇんだから王者でも何でもないな」
俺は鬼斬破を腰の鞘に収めるとレバーを倒す
鉄格子の扉が開く
21.五色の五人
「暗いな・・・」
小さな松明が点々と灯るだけの暗い廊下を進んでいく
とても静かで・・自分達の動く音しか聞こえない
「あっ!あっち明るいわ!」
ケイトが指さした方はぼんやりと光っていた
出口か・・?俺達は一斉に走り出す 暗闇からでると
そこは大広間のような場所だった
奥には大きな豪華な飾りの扉 その前には5人の男が座っている
俺とバルザック その後ろからケイトが5人に近づく
緑 紫 赤 青 黄と五色の髪色をしている男達
俺は穏やかな口調で話しかける
「そこをどいてはくれないか?」
「そいつは無理な相談さ」
男達は同時に応えた かなり異様な雰囲気だ
そして俺は一つわかりきっている事を聞いた
「アンタらが幹部なのか?」
「そうだとも」
「無理にでも通させて貰うぜ」
「できるものなら・・・!!!」
殺気立った5人の声が同時に大広間に響き渡った
22.四色
俺の目の前には赤が
バルザックの前には紫が
ケイトの前には黄が
そして残りの二人 青と緑は俺等の横を素通りして歩いていく
その歩いていく方向には・・・親方とブルが姿を現した
どうやら一対一を楽しめるらしい・・
俺は鬼斬破の柄に手をかける
そして最高の居合い
この一閃で決めるつもりだったのだが・・流石は幹部
避けられてしまった 赤は背中から大剣タクティクスを取り出す
赤は手招きで挑発してくる
大剣同士ガチンコ勝負って訳か・・・面白い
タクティクスが唸りをあげ襲いかかってくる
この程度避けるのは容易い が・・俺が先程までいた場所は
タクティクスの牙に大きく削り取られていた
「喰らったらアウトだな」
「そうだとも」
赤はもう一度タクティクスを振るってくる
一撃目は避けたが・・・間髪入れずに二撃目を放ってくる
避けきれずにガードする 恐ろしい威力・・!
腕が痺れ 鬼斬破が刃こぼれするとはな
俺が再び鬼斬破を構えなおしている間に
赤は普通とは違う大剣の構えを見せた
そして自分の靴裏を見せる 靴裏には2つ球体がついていた
どうやら滑るように移動できるらしい・・が
それがなんだというのだ?
赤は訳がわからない俺を鼻で笑うと叫ぶ
「回転剣舞…!!!」
凄まじい勢いで身体ごと大剣を振り回す いや回転させる
あまりに速い・・・攻撃する隙が無いほどに・・!
これのためか 先程の靴裏につく球体は
ガードしていたが鬼斬破が刃こぼれしていくのが目に見えてわかる
それにこの威力 耐えきれない・・・!ガードを弾かれる
弾かれたと同時に俺は多少ながら後退し剣に斬り裂かれることは無かった
しかし・・・風圧に吹き飛ばされる起きあがろうとする俺に追撃をかける
俺は必死に避けていく 壁にぶつかる もう後ろが無いのだ
荒い息で俺はもうスタミナが切れてきている
「幕引き」
赤はそう呟くとタクティクスを振り降ろす が壁にタクティクスは突き刺さる
急いで赤は引き抜こうとするが深く食い込みなかなか抜けない
俺は鬼斬破を構える 焦っている赤に俺はこう言う
「バァーカ」
そして逃げ出そうとする赤の首を後ろから貫いた
23.三色
私は正式採用機械鋸を振り回し攻撃し続ける
相手はインセクトスライサー 油断したらやられる・・・!
両方の機械鋸を同時に振り下ろすが黄はそれを抑え
そのまま私の機械鋸を弾く 流石に男だし力じゃ相手の方が上ね・・
できるだけ素早く攻撃を繰り出すが一瞬の隙を突かれ
私は鳩尾を蹴られて吹き飛ぶ
床を転がった私に上からインセクトスライサーが振ってくる
それを辛うじて避けると急いで起きあがる
「痛ぁ〜い」
私は鳩尾を押さえる 鳩尾って痛いのに容赦なく蹴って・・・私は女の子よ?
「痛いからどうした?」
この台詞と同時にインセクトスライサーが腕をかすめていく
そのとき私の中で何かが吹っ飛ぶ気がした
「調子のってんじゃないわよ?」
もう此奴は容赦なく殺してあげるわ・・・ 襲い来るインセクトスライサーを避け
機械鋸を振り回す 反応しきれず腕を傷付けられた黄は後ろに飛び退く
が私は機械鋸の片方を投げつける この行動に驚き反応できなかった黄は
片腕を斬り落とされた まだ状況が飲み込めない黄の片足を斬り落とす
その場に崩れ落ちていく黄の首を刎ねる・・
24.二色
「俺はバルザックだ おたくは?」
「教える必要はない」
「じゃあ呼び方は旦那でいいかな?」
「・・・・・・」
「無言は肯定」
旦那は俺のように盾を捨てたヴァルハラをレイピアのように構える
そして静かに呟いた
「御前は呼ぶ事なんてできない身体になるさ」
「旦那こそそんな身体にならないように気をつけな」
旦那の突きだしたヴァルハラをネイティブスピアを高速回転させ弾く
隙のできたボディに槍を突き出すが避けられる
そこでネイティブスピアを回転させ柄の方で顎を殴打する
怯んだ旦那の腹を蹴りつける が旦那はヴァルハラ振り回してくる
俺はネイティブスピアを床に突き刺し飛び上がり旦那の後ろに廻る
飛び上がる為に使ってネイティブスピアは手にない・・
仕方なく俺はこっちを振り向いた旦那の顔面に拳を叩き付ける
吹き飛び床を転げ回った旦那に床から引き抜いたネイティブスピアを
素早く 狙い良く投げつける
ネイティブスピアは起きあがろうとしていた旦那の肩を貫き
そのまま床と繋ぎ合わせた
俺が近づいていくと旦那はヴァルハラを振り回す
ヴァルハラは俺の腕をかすめる
どうやら多少ながら斬れるように改良されているらしい
腕からは血が滴り落ちる
俺は旦那の手を蹴りつけヴァルハラを遠くに飛ばすと股間を踏みつぶす
「さよならだ旦那」
俺はそう呟くとネイティブスピアを肩から引き抜き口の中に突き刺した
25.一色
俺はウォーバッシュを取り出すと緑のことを改めて見つめる
「武器はパルセイトコアか・・・
いい趣味してんじゃねーか 俺も欲しいんだがよ
塊が手に入らなくてなぁ その装飾が渋いよな」
「・・・そうか」
「いやぁ残念だ 実に残念だな」
「?」
「パルセイトコアが御前諸共
俺に砕かれてしまうと思うとな」
「俺は血沸き肉踊る 親方と呼ばれる御前の武器ウォーバッシュ
それを砕けると思うとな」
「そうかい 悪いが御前の攻撃じゃ俺の武器は砕けない」
俺はハンマーを振り下ろす 緑はそれを迎撃し弾く
流石は幹部といわれるだけのことはある
緑と俺のハンマーがぶつかり合う 俺は緑をそのまま吹き飛ばす
そしてウォーバッシュをじっくりと見つめる
「ウォーバッシュにまた傷が増えたな
一度の闘いに一個は必ず傷がつくように闘ってる
俺と此奴が闘った相手を忘れないように
その時の闘いの興奮を忘れないようにな
まぁ今回は憶えておくほどの相手でも無かったが・・
ここからは遊びは抜きだ 覚悟しろよ」
俺は大きく振りかぶり緑に鉄槌を振り下ろす
緑はパルセイトコアを前に突きだし防ごうとした だが・・・
俺のウォーバッシュは緑のパルセイトコアを粉々に砕き
そのまま緑の頭蓋骨も粉々に砕いてしまった
26.色無し
俺の目の前には青がいる 髪も瞳も服装も青い
そして俺は自分を思い出す
俺は蒼い瞳に蒼い髪 それに蒼い武器を背負ってる
二つのアオか 俺は背中から蒼刃剣を取り出す
青は煌剣を取り出す 青は一気に俺に近づいてくると
大きく横に薙ぎ払う 俺は蒼刃剣で防ぐが
大爆発が起こったため爆風に襲われる
青は続けて煌剣を振るってくる
避け続けるが爆発の熱で当たらずとも肌が焦げる
畜生・・実戦から長らく遠のいていたせいか?
すぐに息があがる しかもさっきまで雑魚が相手といえど
休まずに戦闘していたからな 体力的にも少々きつい
顔面を蹴られて地面を転がる
青は俺から一旦離れる 最後の一撃のつもりか?
しっかりと武器を構えると此方を見据える
俺も蒼刃剣を構える 一閃
青と俺の武器が交差する
奴の爆発は俺の水に消され
奴の視界は俺の水に奪われる
目に水が入り視界を一瞬ながら失った青の顎に
俺は蒼刃剣の柄を叩き付ける
青は刹那 意識が飛んだのだろう はっと此方を見た
がその時すでに蒼刃剣は奴の身体を斬り裂いていた
青はその場に崩れ落ちる
「アオは二つもいらん 蒼だけで十分だ」
27.玉座の男ビッグボス
「終わったか?」
俺は辺りを見回す ケイトもバルザックも
ブルも 勿論親方も相手を伸していた
思わず笑ってしまった
カイトシールドをこんなにも容易く制圧できるとは・・!
「後もビッグボスだけだな」
「そうね!」
ケイトが嬉しそうに近くに寄ってくる
俺はケイトの頭に手を置くと笑う
「じゃっ最後の仕事いくか?」
「私は元気よ 他のみんなも!」
俺は幹部の護っていた扉に触る とても重く硬い
「親方・・壊せるか?」
「誰に言ってやがる小童!こんなチンケな扉
俺とウォーバッシュなら一撃よ・・!!」
親方は扉を破壊する 扉の奥の部屋には
大きな玉座のようなものがあり
そこには一人の男がゆったりと座っていた
その男は立ち上がると腕を大きく広げて
迎えるような仕草をしながら言った
「幹部達を始末してこの部屋に辿り着くとは・・!
いや、あっぱれ 素晴らしいものを見せて貰ったよ
ほらこのモニターで見ていた訳だ」
男の後ろには大きなモニターがあり
この部屋以外の全ての場所が映し出されていた
「そこの居合いの君!マルスくんだったかな?
あの技は格好いいじゃないかね
それに親方とやらとブルくんも凄いね
私の部下達を全て正面に集め
その中を強行突破する そして防火シャッターを閉める
私の部下は君たちを追えないという訳だ
見事な頭脳プレーだね しかしな君たちは
全くもって馬鹿な事をした
まず第一にカイトシールドに逆らったこと
第二にここに入ってきたこと
第三に私に出会ったこと
第四に私の力を見くびっていること
第五にここに私しかいないと思っていることだ!」
「まさか・・!」
俺が辺りを見回すと物陰から数十人の人間が飛び出してくる
どうやらそれなりの戦闘能力を持っているようだ
いい面構えをしている ビッグボスは高笑いすると言った
「さぁ役立たずの幹部に代わり
私たちが遊んであげよう」
28.似ている
物陰からでてきた数十人の兵隊は襲いかかってくる
「畜生!大した事ァねーが・・キリがないぜ!!」
バルザックはネイティブスピアを高速で回転させ敵を薙ぎ払う
俺達も敵を薙ぎ払っていくが次から次へと敵が姿を現す
親方とバルザックは背をあわせて闘い始める
戦闘中にバルザックが叫んだ
「やるかァ親方!?」
「仕方ねーなぁ・・マルス達!テメェらは退いてな」
親方は俺にそう叫ぶとハンマー特有の回転攻撃で次々と敵を吹き飛ばしていく
長時間ハンマーを振り続ける親方の怪力もすごいが・・
バルザックは素晴らしい動きを見せた
ネイティブスピアを高速で回転させながら踊るように動き
攻撃を避けながら的確に そして素早く敵を伸していくのだ
俺達の目の前には敵の死体が山のように重なっていた
「さぁカイトシールドのビッグボスさん どうするんだい?
もうアンタ一人だぜ?」
バルザックがビッグボスの方を振り向きながら言った
いやビッグボスのいた場所を振り向きながらだ
いつのまにかビッグボスはバルザックの後ろに廻り
刀を腹に突き刺していた バルザックはその場で崩れ落ちる
「いつのまに・・俺の後ろに回り込んだ・・・!?」
「君が此方を向く少し前にね そうそう私はテール
以後お見知り置きを・・とは言っても君たちは此処で死ぬんだがね」
そういうとテールはケイトに向かって走り出す
「ケイト!往ったぞ!!!」
「わかってるわよ!」
武器を構えたケイトにテールは蹴りを突き出す
それを紙一重で避けていくケイトのこめかみに刀の柄を叩き付け気絶させる
「女性を殺すのは気が引ける
この女性は後で街か何かの入り口に捨てておくとしよう」
ブルはテールに向かって蒼刃剣を振り下ろす
テールは刀でそれを防ぐが蒼刃剣から発せられる水に頬を斬られる
「ふむ・・なかなか優秀じゃないかね?蒼き雄牛よ」
「俺よりよっぽど優秀なのが二人いるぜ!?」
ブルに叫ばれテールはハッと後ろをふりむく
既に親方のウォーバッシュはテールの脇腹まで迫っていた
テールは吹き飛ばされ壁にぶつかる
数秒後とても大きな金属音が響く
俺の居合い斬りをテールが刀で受け止めていた
「久しぶりだなマルス 若い頃の私によく似ている」
「・・・!?」
俺はテールに鳩尾を蹴られ退く 俺がテールの若い頃に似てる・・・?
29.父だとしても
「皮肉なものだ 息子を救うために汚職に手を染め
生きていくために脱獄しマンハンターになったというのに
まさか息子がマンハンターのハンターになってしまうとは」
「何を言っている・・・!?」
「わからないのかマルス?私は御前の父だと言っているんだ」
「馬鹿な・・・!俺の父は死んだ
仮に生きていたとしても獄中さ 俺を育てる為に金が必要で
密猟しちまったんだからな」
「だから言っただろう 汚職に手を染め
生きていくために脱獄 マンハンターへとなったと」
「嘘だ・・・!」
「嘘ではない 私が御前の父なんだ
マルス落ち着け 私と共にやっていこうじゃないか?」
「黙れ・・!!!」
「憶えているだろう?私が御前に居合いを教えた事を
飛竜について語ったことを・・・楽しかったあの日々を」
「黙れ!言うな!!父はテールなどという名ではない!!」
「御前の父の異名はヘッドライトだ
常に先頭に立ち相手に果敢に立ち向かう明るい光り
そして今の名はテール・ライト
後ろから追いかけてくるHHHの集団を照らしだし
抹殺していく光り 御前の父だ私は
これを見ろ 御前の父だという証拠だ」
テールの見せたのはネックレス その中には写真が入っていた
3人家族が映っている 幼い俺 父親と母親・・・
「馬鹿な・・・」
「さぁ一緒にくるんだマルス」
信じ切れない俺にテールは右手を差し出し近づいてくる
後ろから親方に叫ばれた
「そいつは御前の父かもしれない!
だが犯罪者だッッ!!いくつもの村を潰してきている!!!
そいつの言うことに耳を貸すな!
御前を利用しようとしているだけだ!!
最早父親の感情などそいつには存在しない!!!」
「マルスあいつは気にしなくていい
決めるのは御前だ」
「・・・・親父」
俺がテールの方を見てそう呟くとブルと親方が何かを叫んだ
だが俺の耳には届かない テールはニッコリと笑うと再び右手を差し出す
「わかってくれたか私を父だと?一緒についてきてくれるんだな?」
「あぁわかった 貴方は俺の父だ」
「ならば一緒に往こう」
テールは俺の言葉に大きく微笑む
俺も微笑み返す そしてテールの差し出された右手をみる
俺の右手も動いた しかしそれはテールの右手には向かわなかった
「・・・・・だが俺はそれを認めない!!!」
俺はテールの右手を手首から斬り落とす
30.一撃必殺
「マルス貴様ァ!!!」
「俺の仲間に手ェだす糞野郎なんて親父と認めない
今ここで始末する!犯罪者よ・・地獄に堕ちろッッッ!!!」
「調子に乗るなよ!御前が協力しないのなら
生かしておく意味など無いのだッ ここで死ね!!!」
俺の振り下ろした鬼斬破をテールは左手一本で刀を振るい弾く
が後ろから親方にハンマーを叩き付けられ吹き飛び
そこに俺とブルの武器が襲いかかる 辛うじて避けたテールは
ブルに向かって刀を振るおうとするが急いで手を引く
正式採用機械鋸が飛んできたからだ
見るとケイトがふらつきながら起き上がっている
「女と言えど邪魔をするなら只ではすませんぞ」
そういうとテールは刀を振るう俺とブルはそれを容易く避ける
笑みを浮かべるとテールはケイトに向かって走っていく
俺達が追いかけても間に合わないだろう
武器を投げてしまったケイトを殺しに往く気だ
だが俺とブルは余裕があった
なぜなら・・
「ここは戦場 卑怯とは言うまいな?」
そう なぜならバルザックが起きているのをしっていたから
バルザックは後ろからテールの腹を貫いていた
その場に崩れ落ちそうになるがテールは踏みこたえバルザックを睨む
がバルザックはテールの後ろを いや俺の方を指さした
テールは急いで後ろを俺の方を振り向く
そのとき既に俺の鬼斬破は
蒼白い電撃を迸らせながら鞘からその姿を見せ始めていた
テールは急いで刀を振るおうとするが俺はそれより速く居合いをしていた
俺が鬼斬破を腰の鞘にしまいテールの方を見ると
首のとんだテールの死体がそのばに崩れ落ちるところだった
今から約8年前
これは俺のHHHとしての最大の仕事だったと思う
そうだな この後の事を少し語ろうか?
あれから少しして色々あってな
ケイトと結婚して今は俺の家で暮らしてる
まぁ別に危険な仕事をやめた訳じゃない
それどころかあの事件以来
俺のとこには危険な仕事ばっか入ってきやがる
それを親方は俺に有無を言わせず強制的にやらせんだよ
まぁ報酬も高いから良いんだがよ
あぁ親方はまだギルドで働いてるよブルと一緒にな
俺もまだ親方に鍛えて貰ってる ブルは最近はハンターとしても
HHHとしても仕事をしてるよ
バルザックは俺とPT組んで楽しくやってるさ
相変わらず無茶な槍使いだがな
ネイティブスピアもあんな使われ方してよく壊れないもんだ
ケイトは最近は家の事ばかりで仕事は全然してないな
正式採用機械鋸は常に斬れ味を落とさずに手入れしてるが・・・
まぁこんなもんだな それじゃあ俺は往くぜ
あ?クエストに往ってくんだよHHHのな
Triple H
HHH
-END-