洞窟に潜む影
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第一章 第二章 第三章 終章


第3話【洞窟に潜む影】


ライテスト
【第一章 異形の龍を探せ!】

バサルモスとの死闘から、何日か過ぎた。
心配していた、カロンの容態は決して良いとは、 言えるものでは、なかった。
そして今日も酒場には、カロンを見舞いに行ったノアを待つ
ドーンとバーダの姿が、あった。
しばらくして、酒場のドアが開きノアが入ってきた。

流民某参十郎
「どうだった?」
カロンの見舞いに行ったノアへ、バーダが声をかける。
いつもと同じ、どことなく皮肉そうな笑みを浮かべてはいるものの、心配は口調に現れていた。
「大丈夫ですよ、カロンさんもハンターですから。あの程度は日常茶飯事だって云ってました」
明るく答えたノアも、声に潜んだ暗さは拭えない。
「正直に答えて。本当のところどうなの?」
ドーンが問う。ノアの笑いが消え、不安がありありと伺えた。
「…あまりよくありません」
「…そうか」
バーダが呟くように云う。
カロンがバサルモスに受けた傷は深く、依然としてカロンは床に伏せていた。
医者に云わせれば、命の危険は「さほど」無いというが、傷の痛みに唸っているカロンを見るのは辛い。
第一、「さほど」だ。無いわけではないし、医者がそういう答えを返す時は、その通りであった試しがない。
「なんとかならんのかな」
それが最近のバーダの口癖であり、他の二人の思いもまた同じだった。重苦しい沈黙が広がる。
「…実は、聞いてきた話が一つあるんです」
ノアが口を開いた。
「アルビノエキスっていうのがあると、良いお薬が作れる、って」
アルビノエキス。ノアは聞いたことがある。見たことはない。
「なんだそりゃ。狂走エキスの知り合いか」
「…フルフルから採れる、らしい」
ドーンがぼそりと云った。ドーンもまた、聞いたことはある。見たことはない。
「フルフル…白い電気竜ってやつだったか。厄介そうだな。爺辺りが交換でくれネエかな」
バーダが天を仰いだ。バーダもまた、二人と同じだ。聞き覚えはあるが、目にしたことはない。
「いままで貰ったこと無いです。お店でも売ってません…フルフルを狩るのが、一番早いんだと思います」
ノアが云った。
「…よし」
バーダが立ち上がり、得物を手に依頼の貼られた掲示板へと足を向けた。
口では厄介だ、などと云いながら、「良い薬」と聞いた時点で、心は既に決まっていた。
「行くぞ」
掲示板の依頼を剥がす。反論はない。ドーンもノアも、その名前が出たところで、やるべき事がなんであるのか分かっていた。
「獲物はフルフルだ。とっとと行ってさっさと狩って来るぞ」

ライテスト
あわてるバーダに、ノアが人差し指を立ててすかさず言った。
「ええ、バーダ。でも、まずは準備からよ!!」
「そうだな、この依頼書からするとフルフルって奴がいるのは、
沼地のようだ。どんな危険があるかも知れないからな!!」
ドーンがビールを一口飲んで言った。
「ああ、それもそうだな!どうも、あわて過ぎちまったようだぜ!
・・・じゃあ、俺は鍛冶屋に行ってみようと思う。
まあ、しかし斬破刀以上の剣があるとは思えんが、
丸腰じゃあ、戦えねえからな!!」
バーダは、ビールを一気に飲み干すと、
「それじゃあ、俺は今から鍛冶屋に行ってくるぜ!!
・・・そうだな・・・明日の朝7時に村の入り口の大岩の所
で待ち合わせってことで、どうだ?!」
バーダが酒場の扉を開け、振り返って言った。
「うん、そうしましょう!私もこれから道具屋さんへ行って
いろいろ見てくることにするわ!!ドーンも武器屋さんで、
代わりの剣を探してみたらどう?!!」
ノアはドーンにそう言うと、「シャッ!シャッ!」と
剣を振る素振りをして、おどけながら扉の方へ歩いていった。
「ああ、そうだな。私も行ってみることにするか。」
ドーンもビールを一気に飲み干すと、二人に続いて、
酒場の扉を開け、外に出て行った。
あたりはそろそろ黄昏時となり、西の空は、
綺麗なオレンジ色に輝いていた。
「んじゃあ、明日の朝7時に村の大岩ってことでなっ!!」
バーダはそう言うと、鍛冶屋のある方へと歩き出した。
「それじゃあ、私は道具屋さんへ行ってくるから!明日ね!ドーン!!」
ノアはそう言うと、スキップしながら道具屋の方へと消えていった。
二人を見送ったドーンは「ふうっ!」と一息つくと、
空を見上げながら、両手を腰にあてた。
「私に使えるような、片手剣があればいいが・・・」
そう呟くと、武器屋の方へとドーンは、歩き出した。

ライテスト
「ここに来るのも、久しぶりだな。」
「武器・防具の店バトト」と書かかれた看板を見上げながら、
ドーンは、扉を開けた。見ると薄暗い店内のカウンターで、
店主のバトトが、大柄な男と話をしていた。
ドーンが、一歩、中に入るとバトトがドーンに気づいた。
「ようっ!ドーン!久しぶりじゃねえか!!最近は、どうだっ?!
それにしても、すげえなドーン!すっかり有名人じゃねえか!!」
バトトが、カウンターの中から大声で言うと、バトトと話していた
大柄な男が、ドーンを睨みつけるような目で続けて言った。
「へえ〜、そうなのかい?!!あんたがソウルを倒したっていう
ドーンかい?ふ〜ん、なるほど!そう言われてみれば、
親父のアルフレッドにそっくりだなっ!!」
ドーンは、すこし警戒しながら男に近づて行った。
「ああ、そうだが、あんたは誰だ。なぜ父のことを知っているっ?!!」
警戒しているドーンに男は、少し微笑んで言った。
「すまん、すまん。まあ、そんなに警戒しないでくれ。
俺は、モンテスってもんだ。もう何年も前になるが、
あんたの親父さんとは何回かいっしょに狩りに行ったことがあるもんでな!
アルフは、元気かい?!!」
「いや・・・」ドーンが言おうとするとバトトが先に口を挟んだ。
「それがな、アルフは7年前に謎の飛竜をひとりで討伐しに行ったまま
行方不明になっちまってな!あのアルフがだぜ!!」
バトトは、大きく手をひろげたかと思うと、腕を組んで首をかしげた。
3人の間に少しの間があいた。
「そうだったのかい・・・。悪いことを聞いちまったな。
すまねえ、ドーン・・・。なげえこと、この街にゃあこなかったもんでな・・・」
モンテスは、すまなそうにドーンの肩を軽く叩いて言った。
「ああ、いいんだ。気にすることはない。それに父は誰よりも強い
ハンターだ!きっとどこかで生きている。」ドーンは自分自身にも
言い聞かせるように、微笑んだ。
その時カウンターの奥の柱の壊れた時計が、「ボ〜ン」と鳴った。
「ん〜とだ、そうそう!ところでドーン、今日は、こんな時間に
どうしたんだ?」
バトトが、壊れた時計をいじりながら聞いた。
「ああ、実は私のアサシンカリンガが、この前の岩竜との戦いの時に
折れてしまって、それで代わりの剣を探しにきたんだ。」
そう言いいながら、ドーンは壁に掛かっているたくさんの剣を見渡した。
それを聞いたモンテスが驚いた!
「なんだって、ドーンッ!!あのバサルモスを殺ったてのかっ?!!
信じられねえ・・・。うーん、やはりたとえ女であっても、
あのアルフレッドの子っていう訳か!!」そう言うと
モンテスはドーンを見ながら、しきりに感心していた。
「いや、私ひとりで倒したわけじゃないさ。仲間の強い力のおかげさ。
その仲間と明日、沼地にいるらしい飛竜を狩りに行くんだが、
肝心の武器となるものがない。それでここに来たってことさ!!」
ドーンが、バトトの方に向き直って言うと、
「うーん、せっかくだがドーン、今俺のとこにある武器じゃあ飛竜を
倒すなんてことは、無理だ。そんなことよりドーン、おめえの家には
アレフが村長にもらった強力な片手剣があるはずだぜ!
なんでもアレフが行方不明になった時、その剣だけが落ちてた
そうじゃねえか!!」バトトが不思議そうな顔をして言った。
「なんだって!!それは本当か?バトト!!」
ドーンが持っていた剣を、陳列台に放り投げるとバトトに聞いた!!
「本当かって・・ドーン、おめえ知らねえのかっ??!!
帰って、ロレッサに聞いてみな!!」
ドーンは、しばらく考え込むと
「姉さんだ!姉さんがどこかに隠したんだ!!」
そう呟いたかと思うとバトトとモンテスの方に向かい
「すまなかったな!バトト、モンテス!!」そう言うとドーンは、
扉の方へ駆け出し、夜の街へと走り出た。

ライテスト
ドーンが、家の近くまで帰ってくると、窓に灯りが見えた。
どうやら姉のロレッサが、道具屋から帰っているようだ。
ドーンの家は、民家かから少し離れた場所にあり、家の横には、
大きな木が、立っている。その大きな木が、窓からの灯りで、
大きな影を作っている。
ドーンが、その大きな木の前を通って、家の入り口まで来ると、
ドアを開け、それと同時に「姉さんっ!!」と大きな声で言った。
「あら、ドーンおかえり!ご飯できてるわよ!」
テーブルで盛り付けをしていたロレッサが、顔をあげた。
ドーンは、テーブルまで来ると、
「姉さんっ!!姉さんに聞きたいことがある!!」
いきなりドーンに言われたロレッサは、手を休め不思議そうにしている。
「えっ、一体どうしたのよ!!」
ロレッサが、こまったように聞いた。
「姉さんは、父さんの残した剣のことは、知ってるよねっ!!!」
いきなり、ドーンがつっこんだ!
「あんた、それ誰から聞いたの?」
「武具屋のバトトにさっき聞いたのさ!」
それを聞くと、ロレッサはあきれた顔で言った。
「もうっ!バトトったら、あれほどドーンには、秘密にしておいて
と言ってあったのに・・・」
「姉さんっ!それじゃあ、本当に父さんの剣はあるんだねっ!!」
ドーンが、うれしそうに身をのりだした。
「はぁ〜、」ため息をつくと、ロレッサは椅子に座った。
「そうっ!バレちゃったら仕方ないけど、一体どうするつもりなの?
あんた、アサリのカリントウとかいう剣、持ってるじゃないの?!!」
ロレッサが、ドーンを指差して言った。
ドーンは、一瞬椅子からずり落ちそうになった!
「アサシンカリンガだろ、まったく・・・。」
「そうなの?で、その剣はどうしたのよっ!!」
ロレッサが、お構いなしに言う。
「ああ、この間の岩竜討伐の時に折れてしまった・・・
だから、父さんの剣を貸してほしいんだ!! 姉さんっ!!」
ドーンは、右のコブシを握り締めて言った。
ロレッサは、少し考えたのち、ドーンを見つめ、
「ドーン、もうハンターなんて仕事やめなさいよ!
はっきり言って私は、あんたのことが、すごく心配なのよ!
父さんの剣を隠したのも、あんたにハンターなんかに
なってほしくなかったからなの。・・・ねっ!ドーン!!」
そう言うとロレッサは、ドーンのコップにお茶を入れた。
ドーンは、そのお茶を一口飲むと、
「でも、姉さん、今度は友達の命が、かかってるんだ!!
私の命を救ってくれた大事な友達の命が・・・」
ドーンの目は、真剣そのものだった。
ふたりはお互いを見つめ合ったまま静かな時間が、流れた。
しばらく考えていたロレッサは、椅子から立ち上がり、
「わかったわ、ドーン。そこまで言うのなら、もう止めないわ。
そのかわり必ずその友達を助けてあげなさい!
ドーン、父さんの剣は、私の部屋にあるわ。」
そして、ロレッサは自分の部屋の方へ歩き出した。
「ね、姉さん!!」
そう言うと、ドーンもロレッサのあとに続いた。
そして、ふたりは、ロレッサの部屋へ入っていった。
「さあ!ドーン。これがそうよ!!」
ロレッサが、自分のベッドの下から、長さ1mくらいの 箱を取り出して言った。
ふたりは、綺麗な花模様のついた木箱を挟んでしゃがみ込んだ。
「じゃあ、開けるよ!姉さん。」ドーンが言う。
ロレッサが、「うん」と頷いた。
ドーンは、ゆっくりと木箱の蓋をあけた!!
次の瞬間ドーンが、驚きの声をあげた!!
「うっ!!・・・す、すごい!!・・・こ、この剣は・・・。」
そこには、どこにも曇りひとつない、銀色に輝く、
マスターブレイドと呼ばれる最強の片手剣が
静かにドーンを待っていた。

自由なクモ
・・・・・その頃戦友・相棒を失ったバータは鍛冶屋に重い足取りで歩いていた、
「はぁ〜・・・あんな話のるんじゃなかったな〜・・・・・。」
ため息ばからつきながら鍛冶屋の前に立ち止まる
「・・・第一そぅそぅうまい事なんかありゃしね〜んだし・・・・」
ブツブツと念仏のように独り言を言うバータ、見かねた通りすがりの女性が
「・・なにあれ、ダサ〜イw」
「うるせ〜!これが俺のスタイル何だよ!」
間髪要れずにバーダが反論する、その姿に クスクスと笑いながらバーダを見ながら歩いてゆく人たち
ふと我に返り服を見ると裸同然のボロボロの格好・・・
「おじさんおじさ〜ん、これからモス祭りがあるんだけどこない?」
「あぁ〜!?」
睨みをきかせて振り返ると、バーダと似たような服装でランポスのキャップを被った
陽気な男がいた
「あんたさ〜、あんた最高!!これなら優勝狙えるよ!!!」
意味不明なことを言う男の持っている看板を見ると
【〜集まれ!!@Theモス祭り@明日の裸を決めるのは君だ!!!〜】
また村長が意味不明なことを始めたのだろう
(明日の裸って何だ、モスと裸何の関係があるんだよ・・・)
と思いつつ男を無視し鍛冶屋のドアに手をかけるバーダ
「おにいさ〜ん待ってよ!あんたのファションセンス活かすよ?この機会逃したら男が廃るってもんだ」
必死にバーダを引き止め話し続ける男
それにあきれ返るように手であしらうバーダ
奥からその手をガシっとつかみ上げこちらを見る小柄で暗い男
なんとも、どこから現れたかドクロの被り物で隣の陽気な男と似たり寄ったりな服装で、
「・・カ、モ〜・・ンキミモエンコウシヨ〜ぜっか?・・」
暗い!暗黙とはこの男にふさわし、その場にいような空気が流れる
「ば、馬鹿エンコウじゃなくてエンジョイだろ・・・」
遠くから見ると三馬鹿漫才師のような三人・・・
早く立ち去りたいバーダが手を振りほどこうとするが小柄な男の馬鹿力で抜けない
「・・・エンジョイコモ〜ンっか?」
(何が言いたいんだこの男は)
そう思いながら少し沈黙するバーダ
「・・はは、すまね〜なおじさんこいつ喋るの苦手てでさ;いつもは面白いやつなんだよ」
(今でも十分面白いが)と思うバーダ
「そこのお子さんよ俺の手離してくんない?・・・」
「…ヤダっか」
なぜ語尾に【っか】っがつくかつっこ込みをいれずバーダが
「俺急いでんだよ、また後でその何たら祭り行くから離してくれ!!」
「そうかそうか、お兄さんありがとな!祭りは明日なんだ絶対着てくれよな」
陽気な男がぽんっと小柄な男の肩をたたきまた別に人を探し出す
小柄の男の後姿を見るとなんとも異様な形の刀をさしていた
(・・あれは〜なんだっけ、たしか〜)
「ダークメイト!」
その大きな釜は大柄な男でも持つことすら困難だという総重量500kgはあるかだろうの大剣
その声にぴくっと小柄な男が反応してこちらを見微笑む
ゾッとしその場を後にするバーダ
中に入ると長身の女性がなにやら鍛冶屋の兄弟といがみ合っていた
「あんたさ〜わかる〜?刀がさ〜泣いてんのよ〜!!」
「困りますお客様」
「他のお客様が困ります」
鍛冶屋の兄弟、息がピッタリでしゃべり口調もシンクロしているおかしな奴ら
「ん〜なに〜?あんた〜その刀〜」
長身の女性がバーダに振り返り斬破刀を覗き込む
「これか?これはバサルモスをやったときにな・・・」
「へ〜そうなんだ〜、それ〜よろこんでるね〜w」
(はぁ?今日は変人につくづく会うな〜)と思うバーダ
「私の〜愛銃〜と変わんない〜くらい〜大事に〜使ってたんだね〜」
そういうと気分を良くしたのか鍛冶屋を立ち去りながら
「カンスタ兄弟〜次〜へましたら〜殺すからね〜またくるよ〜」
笑顔で鼻歌を歌いながら出て行く長身の女性
「いらっしゃいませお客様」
「お客様ごゆっくりしていって下さい」
安心したのか、バーダに通常道理営業する兄弟
「あのさ、さっきの女性は?」
「あれですか?あのお客様は柄の悪い女性でして」
「あのお客様はいつもここに来ては武器の気持ちがとか愛情が無いとか言ってまして」
「へ〜しかし変なしゃべり口調だな」
「癖らしいです」
「直そうとは努力してるみたいです」
しかしいつもながらよく似てる兄弟だなっと聞き入るバーダ
「あのお客様はヘヴィボウガンの名手です」
「かのインジョクションガンの使い手、追撃の蒼き女王です」
蒼き女王・・・聞いたことがある難たる大龍を次々とあの銃で倒してきたというやつ
「まぁいいや、これ直してくれよ」
そういうと二つに割れた斬破刀を兄弟に渡す
「・・・あぁ〜これはもう無理ですね」
「あぁ〜寿命ですね、もう直せないですね」
「何だと!俺の愛刀だぞ!?馬鹿にするな!」
激怒するバーダを落ち着かせるように
「いや;お客様これは柄先が折れてまして」
「いや;芯がこうなってしまったらこちらでも直しようが・・・・」
「馬鹿やろ〜!!治せない鍛冶屋があるか!ここは装飾屋かなんかか」
大声を上げて怒鳴りつけるバーダを見て
「おじさん、これ無理だよ。こっちにしてみたらどうだ?」
横から眼鏡をかけピアスだらけの普通の男、背中からすっと大剣を取り出したのは
【センチネル】円形型の傭兵なら誰でも持っていそうな凡庸の刀
「そうですお客様、それをお貸ししますので」
「そうです、この刀の件はもうしばらくお待ち頂けませんか?」
「あぁ〜!なんでだよ!!俺はこの刀以外使わないんだよ!」
眼鏡の男に反論するバーダ
「あんたフルフル明日倒しにいくんだろ?この様子じゃ一日一晩じゃ治せないぜ?」
「しるか!根性で直せ!!」
「ズッズッズッ!」
変な笑いかたをしたらと思ったら
「しかしあんたな、・・・・だぞ?素手でいくつもりか?しかもそのフルフルは・・・」
なんとも単調な口調でグダグダと論文を読むように話す男
「・・・で3人でいくつもりか?もう一人仲間見つけたらどうだ」
「うるせ〜よ!何でもね〜あんたに言われたかないね!!」
「ズズッズッズッ」
また変な笑いをして
「俺か?俺はこの町じゃ結構有名なほうでシープスピークってのは俺の事だ」
(スリープスピークの間違いじゃないか?)と思いながら男の片割れを見ると
ナイトメアがあった
「ん?これは俺の愛槍でね、まぁ3人で行くのは無謀に近いね」
少し落ち着いて納得したバーダは
「すまないな兄弟、また後で来るは。」
と言い残しセンチネルを持ち鍛冶屋をあとにしたバーダ
「毎度ありがとうございました」
「毎度またのおこしお待ちしております」
店を出て町を歩きながら考え込むバーダ
「もう一人の仲間か〜・・・どうしようかね〜」
ずらずらと人ごみを避けるようにいくバーダに夕日が差していた・・・

ライテスト
バーダが、変な三人組につかまっている頃ノアは道具屋の扉を 開けたところだった。
「こんにちはあ〜!」
ノアが、お尻をつきだすような格好で中を覗き込む。
結構広々とした店内には、かなりの数の道具類が綺麗にならべられている。
その中央にあるカウンターの中から声がした。
「やあ!ノアちゃん!!今日はなにがいるのかな?!」
見ると店主のアレオーラが、ニコニコしながら、ノアを見ている。
ノアは、カウンターの前までくると、
「へへ、どもです!!」そう言うと店内を見渡し、
ついでにカウンター の奥まで覗き込んだ。そしてアレオーラの顔をみると、
「あれっ、ロレッサはもう帰っちゃったの?」と尋ねた。
「ああ、ロレッサは三時で終わりだからね」
アレオーラがカウンターに両手をついた格好で答えた。
「あっ、そっか!!でもさすがロレッサね!!他の店とは比べ物
にならないくらい、いつきても綺麗に整理されてる。
ロレッサが、来る前は何が、どこにあるのか全然わからなかったのにね!!」
ノアは、そう言うと、腕を組んで「うん、うん!」と頷いた。
とっさにアレオーラは、(また、おしゃべりに付き合わされる!)と感じた!
「まいったなあ、ノアちゃん!俺もロレッサには、感謝してますっ!!
・・・ところでさあ、ノアちゃん!今日は何かいる物があって
来たんじゃないのかな?!」
アレオーラは、「ハハハ・・」と笑いながら頭をかいた。
「そう、そう、そうなのよアレオーラ!実は私達、明日フルフルを
狩りに沼地へ行くんだけど、何か必要な物ってあるかなあ?」
ノアが、カウンターの道具リストをめくりながら、聞いた。
「フルフルだってっ!!・・・またムチャなことを!!」
アレオーラは、そこまで言って、止めようとしても無駄なことに気づいた。
「ごめん、ごめん!う〜んと、そうだなあ・・・聞いたところによると
フルフルって奴は低温の洞窟を好むらしい。だから、奴と戦うには、
まずは、これだなっ!!」そう言ってアレオーラは赤い液体の入った
小瓶をカウンターの上に置いた。
ノアが興味津々で覗き込む。
「なに、これ?」ノアが尋ねた。
「これは、ホットドリンクってもんでこれを飲むと、体の芯から温まり
寒さを受け付けなくなるんだよ!  それともうひとつ!!
このゴムてぶくろを持っていったらいいよ!!
フルフルを狩った数少ないハンターのひとりの話だけど、フルフル
は、体内に電気袋ってのを持ってるらしい。
何かの役にたつかも知れないよ!!」
そう言うと、アレオーラはカウンターの上に二つを並べた。
「わかったわ!じゃあこの二つをもらっていくわね。」
ノアが、ポーチに押し込むとカウンターに代金を置きながら
「ありがとう、アレオーラ!帰ったら、お話したげるね!!」
「あ、ああ!是非たのむよ!!」
少しひきつった顔のアレオーラに微笑みながら手を振ると、
ノアは、道具屋から出ていった。
そしてノアが、道具屋から飛び出した時だった!
「ドンッ!!」何かにぶつかりノアは、ステンとお尻から地面に落ちた。
「あいたたた!」ノアが片目をつむって痛がった!
「あっ!ごめんっ!!大丈夫!」男の声がしてノアが顔をあげた。
そこには、ノアと同い年くらいの、髪の毛の青い背中に大剣を担いだ
青年が、ノアを心配そうに見下ろしていた。
その青年は、ノアをじっと見つめながら手をさしだした。
ノアは、その手をとると、「うん、大丈夫。私こそごめん!」
そう言って立ち上がった。
しばらく、顔を見合わせていた二人だったが、青年の顔がちょっとほころんだ。
「も、もしかしてノア?!!」
「えっ?!そ、そうだけど・・・あ、あなたは?!」
ノアが、不思議そうに答えた。
青年は、ノアの肩に手を置くと、懐かしそうに言った。
「僕だよ、サマートだよ!!ほら、小さい頃、ノアんちの隣りに
住んでた、サマート・モンテスだよっ!!」
「ええぇーっ!うそっ、ほんとにサマートなの?ど、どうしてここに?!!」
ノアもすぐに思い出し、懐かしそうに言った。
サマートも、目を細め懐かしそうに答える。
「うん、親父の仕事の関係で、またこの街に帰ってきたんだ。」
「へえ〜、そうなんだ!!けど、かっこよくなったね、サマート!!」
「そういうノアは、あの頃と全然かわらないね!」
「うっ、ひ、ひど〜い!!・・・ウフフフッ!」
二人は、時のたつのも忘れ、懐かしい話でもりあがっていた。
すでに辺りには、タイマツがともされはじめていた。
「ねえ、サマート。久しぶりに会ったのにこんなこと頼むのは、
変なんだけど・・・いい?」ノアが、ためらい気味に言った。
「えっ、なにかな?ノア!」
腰に両手をあて、ノアの顔を覗き込むようにサマートが聴いた。
「実は・・・」
ノアは、今までの経緯をサマートに話した。
サマートは、「ふーん」と言うと、しばらく考えて言った。
「フルフルっていえば、飛竜だよね!うん!なんだかおもしろそうだな!!」
「それじゃあ、サマートも一緒に行ってくれるの?!!」
ノアが嬉しそうに、サマートの顔を見上げた!
「ノア!でも親父に聴いてからだ!!確か明日の朝、ココット村の大岩
に、7時に集合なんだよね?!!」
「うん!」ノアは、両手を握り合わせて答えた。
「じゃあ、今からすぐ帰って、親父に聴いてみるよ!!いろいろ準備も
あるしね!!」そう言うとサマートは、ノアに軽く手を振ると、
細い路地へと駆け出して行った。
「うんっ!!じゃあねっ!!」サマートの後姿に向かって手を振る
ノアの目は、まさしく恋する少女の眼差しだった。

ライテスト
そして、出発の朝。
ドーンは、ロレッサの朝ご飯の支度の音で、目がさめた。
窓からは、明るい光が差し込んでいる。
ドーンは、ベッドから起き上がると、窓を開けて大空を見上げた。
「ふ〜〜!今日もいい天気みたいだな!!」
大きな木を見ると、数匹の小鳥が囀っている。
ドーンは、いつもの装備を身に付けると、部屋を出た。
「おはよう、ドーン!今日もいい天気よ!」
ロレッサが、テーブルのコップにお茶を入れながらドーンに微笑んだ。
「ああ、おはよう、姉さん。」
ドーンは、朝の挨拶をすると、テーブルに座った。
そこには、超大盛りのモスライスが、どど〜んと置かれている。
「うっ!朝からモスライス?!!・・・それも大盛りっ!!」
ドーンは、そう言うと、いろんな角度からモスライスを眺めてみた。
「だって、今日は1日大変なんでしょ?!朝から、スタミナ
付けとかなくちゃねっ!!」
そう言うと、ロレッサもモスライスを食べ始めた。
「ってか、なんで姉さんも・・・?!」ドーンが笑いながら聴くと、
「だって、大好きなんだもん!」ロレッサは、そう言うと、
また、おいしそうにモスライスを食べ始めた。
「ま、いっか!!」
ドーンもモスライスを食べ始めた。
丁度ドーンが、モスライスを半分程食べた時だった、
玄関のドアが開き、「おはようさん!ドーン、ロレッサ!!」と言う声がした。
見ると、バーダがヘラヘラしながら、玄関に立っている。
「バ、バーダ!どうしたんだ?!待ち合わせは、大岩の筈だろっ!!」
ドーンが、スプーンを置き、ビックリしたように言った!
「ああ、そうだったがな、こないだのレウスん時みたいに、
遅れてくるんじゃあねえかと思ってな!出迎えに来たって訳よっ!」
「それに、どうせ村の入り口ならドーンを誘に行こうって
ことになってね!おはよう、ドーン、ロレッサ!!」
バーダの後ろから、ノアがチョコッと顔を出した。
「なんだ!ノアも来てたのか!おはよう、バーダ、ノア!」
ドーンが言うと、ロレッサも続けた。
「おはよう、バーダ、ノアちゃん!今日もよろしく頼むわね!」
ロレッサは、そう言うと立ち上がり、二人に頭をさげた。
「ああ!まかせとけってロレッサ!!このバーダ命に代えましても
お姫様二人は、守っておみせします!!」
バーダが、珍しくおどけてみせた。
ノアが、その仕草をみて、「クスッ」っと笑って言った。
「じゃあ、行こうか!ドーン!!」
「ああ、出発しよう!姉さん、それじゃあ行ってくるよ。」
そう言ってドーンは立ち上がり、バーダ達と玄関から外にでた。
「うん、じゃあみんな気をつけてね!私は、何もできないけど、
カロンさんが、助かるよう祈ってるわ。」
ロレッサは、そう言って3人に続いて玄関から外に出た。
「じゃあ、姉さん!」
ドーンが、ロレッサに軽く手をあげた。それに続いて、
「じゃあ〜ねぇ〜、ロレッサ、行ってきまあ〜す!!」
「んじゃあ、行ってくるぜ、ロレッサ!!帰ったら夕飯付き合えよなっ!!」
3人は、そう言うと、微笑みながら手を振るロレッサに背を向け
村の入り口へと歩き出した。
そして、3人が、待ち合わせの大岩にさしかかったとき、
大岩の上に座り、青い髪の毛をなびかせ、気持ちよさそうに
青空を見上げている、ひとりの青年の姿が3人の目に入った。
突然、「サ、サマートッ!!」
ノアが、大きな声で呼ぶと、嬉しそうに大岩へと駆け出した。

ライテスト
サマートは、大岩から飛び降りると、
「おはよう!ノア!」と言ってほほえんだ。
「おはよう、サマート!!やっぱ来てくれたんだあ〜!!
うれしい!ありがとね!!」
ノアは、そう言うとペコリと頭をさげた。
そこへ、ドーンとバーダがやってきた。
「ドーン、バーダ、紹介するわ!私の幼馴染のサマートよっ!
今日は、一緒に行ってくれることになったの!」
ノアが、ニコニコしてサマートを二人に紹介した。
サマートは、ドーンとバーダの前まで来ると、
「サマート・モンテスといいます。皆さんのことは、ノアから
聴きました。今日はよろしくお願いします。」
そう言って、サマートは、軽く頭をさげた。
バーダが、腕組みをして
「なかなか、爽やかな青年じゃねえか!俺は、バーダだ。
こちらこそよろしくな!」
p そして、バーダは、サマートがせおった大剣を見ながら続けた。
「けどよお、そんな華奢な体で、よくアッパーブレイズなんて
あつかえるもんだな?!!
・・・・・ん、そりゃあK(改)タイプってやつか?!」
バーダが、剣を少し覗き込むようにして言った。
「はい、そうです。バーダさんよくわかりましたね!
結構気に入ってるんです。」
サマートはそう言うと、ドーンとバーダに笑いかける。
ドーンが、サマートに差し出して言った。
「私はドーンだ。よろしくな!サマート!!」
サマートはドーンと握手をすると、
「はい、ドーンさんのことは、昨晩親父からも聞きました。
お会いできて、光栄です!それにこんな素敵な方とは・・・。」
サマートが、そこまで言った、次の瞬間!!
「あ、痛えぇぇ〜〜!!」サマートが、悲鳴をあげた!
見るとノアが、サマートの足を踏んづけている!
そして、「さあ、さあ、みんな!!もう出発するわよっ!!」
そう言うと、ノアは怒ったように、ひとり歩き出した。
バーダが、「大丈夫かあ?」と笑いながら、サマートを気遣うと
「よしっ、それじゃあみんな!出発と行こうぜ!!」
そう言って、バーダは、コブシを高く上げた。
それを合図に、ドーン達は沼地目指して歩き出した。
4人の姿が、青空の中へと溶け込んでいく!!。


ライテスト
【第二章 青い疾風】


今までの青空とは、打って変わり、沼地には暗雲が立ちこもり
辺り一体は、濃い霧に覆われていた。
その霧の中を、ハンターマップを手がかりに進むドーン達。
みんな辺りを警戒しているのか、口数も少ない。
「しかし、スゲエとこだな!!」バーダが、口火をきった。
「ああ、何が出てくるかわからないから、みんな気をつけよう!!」
ドーンが、続けて言った。
沼地のあちこちで、ケルビが跳ねる姿が目に入る他は、動く物はないようだ。
しばらく、何事もなく進んだドーン達は、やがて
霧の晴れた広い草原に出た。
「ふうっ!やっと、霧がなくなったか!!」
バーダが、少し安心したように言った。
「そうだな、じゃあここらで少し休憩しようか?!」
ドーンが、3人にむかって言った時だった!
「う〜ん、でも休憩どころじゃなさそうよ!!」
ノアが、少し前方を指差しながら言った。
サマートが、頭をかきながら、続けて言う。
「どうも、そのようだね!!」
「ん?」ドーンが、ノアの指差す方を見ると
1匹のゲネポスが、こちらの様子を窺がっている!
次の瞬間、ゲネポスが「グエェェーッ!!」と叫んだかと思うと
どこからともなく、1匹、2匹と現れはじめるゲネポス!!
見る見る内に、十数匹のゲネポスの群れとなり、
ドーン達の前に立ちはだかった!!
「グエェーッ」「ギギィーッ!!」
ドーンが、すかさず腰のマスターブレイド取り出し、構える!
ノアも散弾をリロードして構えた!
「よお〜し!さあ、かかってきなっ!ゲネポス野朗っ!!」
そう言って、バーダがセンチネルに手をかけた時だった!!
「テヤアァーーッ!!」
あっと言う間にサマートが飛び出し、凄いスピードでゲネポスの
群れへとむかって行った!アッパーブレイズが唸りを上げる!!!
「待てっ!サマートっ!」バーダが叫ぶのとほぼ同時に
サマートは、既に1匹をなぎ倒していた!
「ギャァァー!」「ギイィィーッ!!」
更に全く無駄のない動きで、次々とゲネポスを切り倒していくサマート!!
「つ、つよいっ!!」ドーンが、驚きの声をあげた。
「サ、サマート!!」ノアも信じられないといった表情で呟いた。
1匹のゲネポスも、ドーン達に近寄ることすらできない!!
「あのアッパーブレイズを軽々と・・・それに、あの華奢な体の
どこにあんなパワーが・・・」
バーダが、うなるように言う。
「それに、あの素早い動き!まるで疾風のようだ!!」
それを聞いたバーダが、思い出したように言った!
「し、疾風っ?!・・・ま、まさか?!まさか奴が、サマートが
あの青い疾風と呼ばれる男なのかっ?!!」
バーダは、あまりのすさまじさに動けず仁王立ちとなっている。
そしてその頃には、もうすでにゲネポスは、一匹を残すだけとなていた。
「な、なんて野朗だ!!」バーダが叫んだ。ドーンもノアも信じられない光景に
唖然として立ち尽くしたままだった。
その時、「ドガッ。」という大きな音がしてドーンは我に返った。
「う〜ん。抜けない〜〜!!」サマートの声がした。見ると最後のゲネポスを
片付けた、サマートの余分の一振りが大木に喰い込み必死に抜こうとしていた。
それを見たバーダが言った。「あいつ!!強いんだか、マヌケなのか、わかんねえな!!」

ライテスト
すぐに三人は、サマートの元へ駆け寄った。
「サマート、スゴ〜〜イ!!」
1番に駆け寄ったのは、ノアだった。
それと同時に、サマートのアッパーブレイズが、大木から抜け、
その勢いで、サマートは ドッスン! と尻餅をついた。
「あいてててっ!」
更に、転んだサマートのつま先にアッパーブレイズが、
容赦なく、倒れかかった!!   「ゴチッ!」
「くっ!くあぁぁ〜〜〜!!!」
草原に、サマートの悲鳴が響き渡った!!
「はあ〜、やれやれ!これが青い疾風の正体かっ!」
もだえるサマートを、見ながらバーダが、あきれたように言った。
サマートは、激痛にヒーヒー言いながら、つま先の様子をノアに診てもらっている。
その様子を見ながら、片手を腰にあて、ドーンがバーダに言った。
「しかし、サマートがここまでの使い手とは、驚きだな!
見たところカスリ傷ひとつない。それに、バーダ!青い疾風とは一体どういうことだ!!」
バーダは、ドーンの方に向くと、
「ん〜?!」と言ってアゴに手をやると、続けて話しだした。
「ああ、3年くらい前からハンター達の間で噂されるようになったんだがな、
なんでもそいつは、桁違いの強さって話だった!
カロンの野朗が、一度そいつが、ひとりでクックの群れを相手にしている
ところを、見たらしいが、ゾッとしたって言ってたぜ!!
最初は、青い髪の凄腕ハンターって呼ばれてたが、そのうち、
その凄まじいまでの、攻撃スピードから青い疾風と呼ばれるように
なったらしいぜ。んでだ、その青い疾風って奴が、いつも背負ってるのが、
サマートと同じアッパーブレイズっていう訳だ!!」
そう言うとバーダは、ノアに介抱され、転んだままのサマートを親指で指差した。
「ふ〜ん、そうだったのか。まあ、本人に聴いてみるのが、一番早いだろうな。」
ドーンはそう言って、サマートの傍まで行くと、
「まったく驚いたよ、サマート!!」
そう言いながら、ドーンはサマートに手を出した。
サマートは、ドーンの手をとりながら立ち上がり、頭をかいた。
「どうもです!結構時間かかっちゃいました!アハハ・・・
けど、皆さん助けにきてくれないなんて、ヒドイですよ〜!」
そう言うと、サマートはアッパーブレイズを軽々と背負った。
それを聴いたノアが、ボウガンを構える格好をして言った。
「だってサマート、強すぎるんだも〜〜ん!!私がリロードしてから、
ゲネポスいなくなるまでに、1分ちょっとしか、かかってないよ〜〜!!」
バーダが腕を組んで、続けて言った。
「あれだけの数のゲネポスを・・・まったく驚いたぜ、サマート!
いやっ、青い疾風!!!」
それを聴いたノアが、驚いた!
「えっ!うそっ!・・・あの青い疾風って、サマートのことなのっ??!!」
そう言うとノアは、サマートの顔に触れるくらいまで迫って問う。
「うっ、ノア!そんなに迫らなくても・・・。」
サマートは、一歩後ずさりすると、
「ん〜〜と・・・なんかそう呼ばれてるみたいだね!!」
そう言うと、「アハハ」と笑ってみせた。
「アハハじゃねえぜ!まったくよう!!けどこんな心強い同行者も
ねえってもんだなっ!カロンも安心してるこったろうよ!!ガハハハ!」
バーダはそう言ってセンチネルを担ぎなおすと、先にたって歩き出した。
「青い疾風のサマートか・・・フフッ。これからが、楽しみだな。」
ドーンは、そう呟くと、バーダに続いて歩き出した。
「ああ〜〜ん、ドーン待ってよう〜!はやく、はやくっ!青い疾風さん!!」
「うん、わかったよ、ノア」
ノアが、サマートの腕を掴み、引きずるようにしてドーン達の
あとを、追いかける。
そしてドーンたちは、更なるエリアを目指して進みだす!
ライテスト
草原を後にし、ハンターマップを確認後、
しばららく進んだドーン達は、雑草の生い茂る林の中へと入って行った。
ドーン達が林に入るとすぐに、濃い霧が辺りを覆いはじめた。
「また霧が、出てきやがった!」
バーダが辺りを見回すと、続けて言った。
「この霧じゃあ、何かが潜んでいてもわからねえな。
みんな!辺りを十分警戒するようになっ!!」
「よしっ!」
「うん」
「はい!」
3人が、同時に答えた。
少しでも離れると、対象物が影になるほど、視界が悪くなっていた。
その中をドーン達は、辺りを警戒しながら、ゆっくりと進んでいく。
「あ〜、早くこんな所から、出たいようぅ〜〜!」
ノアが、ぼそっと呟いた時だった、
「みんな、待て!!」
先頭を行くドーンが、手をひろげて3人を止めた。
「どうした?ドーン!」
バーダが、足を止めてドーンに尋ねる。
「あれは、なんだ?!」
ドーンが、少し前方を指差し、小さな声でいった。
見ると、少し前方の濃い霧の中に、大きな物のシルエットが浮かび上っている!
ノアもそれに気づき、目を凝らして言う。
「う〜ん、木か、岩じゃないの〜??」
「いやっ、かすかに動いている!」
サマートが、すかさずそう言って、ドーンの横へと一歩踏み出した。
その時だった!!
「ガキイィィィーンッ!!!」
霧を貫くような、金属音が林に響いた!!
「うっ!なんだっ!!」
突然のことにびっくりしたドーン達は、とっさに身構える!
見ると霧の中からいきなり飛び出してきた、ブルファンゴを
ドーンの目の前で、サマートが、ガッチリとガードしていた!!
そして次の瞬間には、サマートの足元でブルファンゴは、虫の息となった!
ドーンは、マスターブレイドを抜くこともできなかった。
「すまない、サマート!前の大きな影に気をとられていて、
ぜんぜん気がつかなかった・・・。」
ドーンはそう言って、申し訳なさそうにサマートにチョコッと頭をさげた。
「いえいえ、僕もいきなり目の前に飛び出して来たんで、あわてましたよ!」
サマートも、ホッとしたように答えた。
「びっくりさせやがって!」
バーダがセンチネルを構えたままの格好で吐き捨てるよに言った。
「さっすが!サマート!!」
ノアは、そう言ってガッツポーズをとった。
だが、安心するのはまだ早かった。
今の物音に気づいた前方の大きな影が、大きく動いたかと思うと、
霧の中から、「グオアァァーーッ!!」と叫び声をあげたのだ!!
その叫び声にとっさに4人は影の方に向き直ると、戦闘態勢をとった!
「ドスン!ドスン!ドスン!!」と足音を響かせドーン達に迫ってくる大きな影!!
「みんな気をつけろ!!」
ドーンが叫ぶ!
しだいにその大きな影の全貌が、ドーン達にもはっきり見えてきた!
そして、そいつは遂にドーン達の前にその奇っ怪な姿を現わしたのだ!!!!!!!
まるで黒い鶏を思わすような異様なモンスター!!
「グゥオギャーーッ!!!」
その叫び声が、4人の耳をつんざいた!!!
「なっ、なんだコイツァーーっ!!!」
その奇っ怪な姿にバーダが、おもわず叫んだ!!

フルフルを前に奇っ怪なモンスターに遭遇した、ドーン達!!
さて、そいつの正体は??負けるな!ドーン!!

ライテスト
奇っ怪なモンスターは、その姿を見せるといきなりドーン達に襲い掛かってきた!
「ゲリョスッ!!なんでこんな沼地に!ノアッ!奴の頭を狙えっ!!」
そう叫ぶと、サマートは猛烈な勢いで、ゲリョスに切りかかった!
「バババンッ!」ノアが的確にゲリョスの頭を撃ち抜く!
「ギアァァーー!!」
頭を撃ち抜かれ、悲鳴をあげるゲリョス!
ノアが、ガッツポーズをしてリロードをしようとしたその時!!
「キャアーーッ!」ノアの悲鳴があがった!
見ると、ノアが倒れている!そして、その傍に一頭のブルファンゴが、
体をブルブルと震わせて立っている!
「クソッ!もう一匹いたのか!ノア!大丈夫か?!!」
急いでドーンが、ノアに駆け寄った!!
「うん、大丈夫!ちょっとかすっただけみたい!!」
そう言ってすぐにノアは立ち上がると、ショットボウガンを構え、
ドーンと背中合わせになった。
その二人をめがけ、再びブルファンゴが突進してきた!!
しかし、その突進をヒラリとかわす、ドーンとノアのふたり!
大木にぶつかり、動きの止まったブルファンゴにすかさず、散弾を撃ちこむノア!
「ババンッ!!」
悲鳴をあげるブルファンゴに、ドーンのマスターブレイドがとどめを刺す!!
「テヤアァァーーーッ!!」
その鋭い切れ味と、ドーンの回転の速い攻撃の前に、
ブルファンゴは、ひとたまりもなかった!!
そして、「よしっ!次はゲリョスだっ!!」と振り返ったドーンの目に入ったのは、
少し離れた所で、ブルファンゴ二頭と戦っているバーダの姿だった!
「クッ!!一体何匹いるんだっ!ノアッ!サマートの援護を頼むっ!!!」
ドーンはそう叫ぶと、バーダの方へ駆け出した!
「うん!わかった!!」
ノアは答えると、急いでサマートの援護へと走った!
そして、この頃には、ほとんど霧はなくなり視界はよくなっていた。
その時サマートは、怒り状態で走りまわるゲリョスを追いかけまわしていた。
そして、ゲリョスの体は、サマートの正確無比な攻撃を受け傷だらけになり、
すでに血まみれになっていた!!
「ギュウエェェェーーーッ!!!」
悲鳴をあげ、暴れまわるゲリョス!
そのゲリョスを追い掛け回し、切り刻むサマート!
ゲリョスも猛烈な反撃を試みるが、サマートにはかすりもしない!
その時ノアには、一瞬サマートが笑っているように見えた。
「サマートッ!!大丈夫っ!!!」
ノアがサマートの方へと走りながら叫んだ。
その時暴れまくるゲリョスのトサカが、ピカピカと光りだした!!
それに気づいたサマートが、ノアに叫ぶ!
「目を伏せろ!ノアアァァーッ!!」
「ギャァーーーッ!!」ゲリョスの叫び声とともに辺りに閃光が走った!!!!
「キャッ!!」小さな悲鳴あげ、気を失いその場に倒れこんでしまうノア!
「ノアーーーッ!!」サマートが叫んだ。それと同時に倒れているノアめがけ、
怒りのゲリョスが、叫び声をあげ、毒を撒き散らしながら突進して行く!
全速力でノアの元へ走るサマート!!!!
しかし、ゲリョスは既にノアの目と鼻の先まで迫っていた!ノア絶体絶命のピンチ!!


ライテスト

「クソッ!間に合わない!ノアァーーッ!!」
サマートが、走りながら叫んだ!   
その時!!「キラッ」っとノアの前で、バーダのセンチネルが光った!
「ガッキイィィィーンッ!!!」
正に間一髪!ブルファンゴをかたずけたバーダの剣幅が広く、防御力の高い
センチネルが、ノアを守ったのだ。
そして、バーダの後ろから

「バーダ!ノアを頼んだぞ!!」
そう言うと、すかさずゲリョスに飛び掛るドーン!!
足元に喰らいつき、ラッシュをかける!
バーダは、急いでノアを抱きかかえると、安全な場所へと走り出した。
それを見たサマートが「バーダさん・・・。」と一言呟くと、
今度は、全力でゲリョスに向かって襲い掛かる!!
その時ドーンが、ゲリョスの体当たりで、弾き飛ばされた!
「テヤアァァーーーッ!!」
本気になったサマートのアッパーブレイズが、火を噴いた!!
猛烈なスピードのアッパーブレイズが、ゲリョスの腹部を切り裂く!!!
「ギアァァーーッ!」ゲリョスから血しぶきがあがる!!
その一撃で悲鳴をあげ、ゲリョスの体が大きく傾いた!!
更にスピード溢れる、なぎ払い、切り上げと容赦ないサマートの攻撃に
ゲリョスはもう、逃げることもできない!
「ギィャーーー」ゲリョスが、恐怖で悲鳴をあげる。
「トアァァーーーーッ!!!!」
そして、起き上がったドーンが、動きの止まったゲリョスの頭めがけ、
高くとびあがったかと思うと一閃!!ゲリョスのトサカを破壊した!!
「ギャギャーーーッ」
ドーンの電光石火の一撃を受け、ゲリョスが断末魔の叫び声をあげると、
その血まみれの黒い巨体は、力なくゆっくりと傾いていった。
「ズザザーーーッ」
今のドーン達の前には、さすがの毒飛竜も太刀打ちできなかった。
遂にゲリョスは倒れ、その動きは完全に止まった。
「・・・・・・・・・・・・・」
無言で立ち尽くすドーンとサマート。
そして、林には先ほどまでの静粛が戻った。
そして、その静粛を破るかのように、バーダが叫びながら走ってきた!
「オ〜〜イ!!おまえら大丈夫だったかっ?!!」
「ドーン!サマートッ!!」
気を失っていたノアも、元気にバーダの後ろから駆け寄ってきた。
「ああ!大丈夫だ。ゲリョスは倒した!!」
ドーンがマスターブレイドを腰に戻しながら言った。
バーダが倒れているゲリョスを見ると、顔をしかめ、
「ウヘ〜ッ!こらまた、ひでえやられようだなあ!!」
そう言うと、ゲリョスの死体から目をそむけた。
そして突然、サマートがノアの前まで行くと頭をさげた!!
「ノア、すまなかった。」
「えっ!どうして、サマート?!!」
ノアが、不思議そうにサマートに尋ねた。
サマートが、うつむいたままノアに答える。
「僕がもっと早くゲリョスを倒しさえしてれば、ノアを危険な目に
あわすこともなかったのに・・・ノア!ほんとにゴメン。」

サマートには、ゲリョスならいつでも倒せるという自信があった。
そのサマートの自信過剰が、幼馴染を危険な目にあわせてしまうという
結果になってしまった。
サマートは、自分自身が許せなかった。

うなだれるサマートにバーダが歩み寄り、肩をポンと叩いて言った。
「まあいいじゃあねえか、サマート!ノアも無事だったこったし、
幸い怪我もねえ。それにオメエが、ひとりでゲリョスと戦ってくれたおかげで、
俺たちゃ、ブルファンゴとの戦闘だけですんだんだしな!!
助かったぜ、サマート!そうだろ?!!ドーン!ノア!!」
「ああ!おまえがいなかったら、どうなっていたか分からなかった。
礼を言うぞ、サマート!!」
ドーンはそう言うと、サマートの手を両手でつかんだ。
そして、ノアが元気いっぱいの声でサマートに言った。
「そうそう!!元気だそうよ、サマート!私、サマートとなら何も怖くないよ!!
必ず、サマートが守ってくれるって信じてるもん!!」
そのノアの言葉にサマートは、顔をあげた。
「ありがとう、ノア、そしてみんな!僕にとってみんなは、最高の仲間です!!
必ずみんなの力になってみせます!」
そう言うと、いつものサマートらしく、笑いながら頭をかいた。
「よっしゃあ〜っ!!そうと決まれば、こんなところに長居は無用だぜ!
さっさとフルフルって奴をぶっ倒しに行こうぜ!!」
バーダが響き渡るような大声で言うと、先頭にたって歩きだす。
ドーンは、ハンターマップを確認すると、ノアとサマートに言った。
「よしっ!奴がいる洞窟は、もうすぐそこだ!バーダの言う通り、さっさと
かたづけて街に帰るぞっ!!」
ノアとサマートがすかさず答えた!!
「はい!!みんながんばりましょう!!」
「うん!フルフルなんて、私のショットボウガンでやっつけてやるんだから!!」

その時、幸運を祈るかのように、日の光がドーン達を照らし出す。
その光の中を、ドーン達は決戦へと向け歩き出す。
異形の飛竜の待つ、冷たい洞窟へと・・・。


ライテスト
【第三章 フルフルを倒せ!】


林を抜け、沼地へと足を踏み入れたドーン達の目の前に、
聳え立つ大きな岩壁が姿を現わした。
4人は、その中央下にポカリと口を開けた異様な雰囲気の洞窟が、
あることに気がついた。
洞窟の中からは、冷気が流れ出ているような、感じがした。
そして地面には、ところどころに泥の水溜りができている。
「あれじゃあ、ねえか?!」
バーダが、洞窟を指差して言った。
「ああ、マップの通りなら、あの洞窟にフルフルは、いるはずだ!」
ドーンが、もう1度マップを確認する。
ノアが、辺りを見回しながら、
「うんうん、この辺りには、モンスターもいないみたいね!」
そう言うと、3人も辺りを見回してみた。
どうやら、モンスターの気配はないようだ。
サマートが、髪をかきあげながら、
「まっ、とりあえず洞窟の入り口まで、行ってみましょう!」
そう言うと、ドーン達は洞窟の入り口へと向かった。
洞窟に近づくにつれ、肌寒さが増していく。
ゴツゴツとした岩肌に開いた洞窟からは、明らかに冷気が流れ出していた。
「うぅ〜〜っ!な、なんだ、この冷たい空気はっ?!」
バーダが、ブルブルと振るえながら言った。
「入り口で、この冷たさということは、中はもっと冷たいということでしょうね!
この中での戦闘は、圧倒的に私達が不利ですよっ!!」
サマートが、洞窟の中を覗き込みながら言うと、
「だが、ここで引き返す訳にはいかない!私が先に中の様子を見てくる!!」
ドーンはそう言うと、洞窟の中へ入って行こうとした。その時。
「ドーン!待って!!」
ノアが、ドーンを引きとめた。
「ん?どうした、ノア?!」
ドーンは立ち止まり、ノアの方を振り返った。
3人が、ノアの方を見ると、何やらゴソゴソとポーチの中を探っている。
「ジャーンッ!これこれ!」
そう言うとノアは、ポーチから赤い液体の入った小瓶を取り出し、
3人の前に差し出すとニコニコしている。
3人は、一斉にノアが手にした小瓶を覗き込んだ。
「なんだ、こりゃあ?!」
「エッヘン!これはね、バーダ、ホットドリンクっていって、一口飲むと
寒さなんて、へ〜っちゃらになっちゃうよ!!」
ノアが自慢そうに片手を腰にあて、小瓶を突き出して微笑んだ。
「へー、そんなものがあるんだね!」
サマートが、珍しそうに小瓶を見ながら言った。
「ほんとに大丈夫なのか?ノア!一口飲んだら、あの世行き!
なあんてえのは、勘弁してくれよ!!」
「しっ、失礼ねっ!バーダ・・・」ノアがそう言いかけた時、
「まあ、みんな、ここでそんなこと言っててもしょうがないだろ?!
私が、一番に試してみよう!きっと効果があるはずだ!!」
ドーンはそう言うと、ノアからホットドリンクを受け取り、
「ゴクッ!」っと躊躇いもなしに一口飲んだ!
3人が、心配そうにドーンの様子を見ている。
「ドーン、大丈夫かあ?」
バーダが、不安そうに尋ねた。
「うっ!こ、これはっ!体がポカポカしてきたぞっ! すごい!全く寒さを感じない!!」
ドーンが、目を丸くして、ノアの方へ顔を向けた。
「でしょっ!だから大丈夫なの!さあっ!みんなも一口づつ飲んでっ!!」
ノアはそう言うと、自分も一口飲んで、サマートに小瓶を渡した。
そして、バーダも一口飲むと、
「おおぉぉ〜〜っ!これは、スゴイぜっ!!」
そう言って足をバタバタさせながら、異様に喜んでいる!
そんなバーダを横目に、
「よしっ!これで寒さ対策も万全ということだ。さあ!みんな行くぞっ!!」
そう言ってドーンは、一番に洞窟へと入って行く。
それに続いて、ノア、バーダ、サマートの順で洞窟の中へと姿を消して行く。

洞窟の中へと入ったドーン達は、薄暗いトンネル状の道を、
足元に気をつけながら、進んで行く。
「なんかよう・・・薄気味悪いとこだよなあ〜!」
バーダが、天井を見回しながら、呟いた。
時々、天井から凍るような水滴が、ドーン達に落ちてきては、弾けている。
「わたし〜、狭い所って苦手なんだよねェ〜〜!」
ノアが、ドーンの背中にくっつくようにして言った。
「きっと、どこかに大きく開けた場所が、あるに違いない・・・。
だから、もう少しの辛抱だ!ノア!」
「うん!我慢するね!」
ノアが、ドーンにそう答えた時だった!!
「ガキイィィ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン!」
洞窟内に凄まじい金属音が、響き渡った!!
ドーン達は、とっさに身構え、辺りを見回した!!
「いってえぇぇ〜〜〜〜っ!!」
ドーンが振り返ると、ドンジリにいたサマートが、倒れている!!
「何やってんだ?!!サマート!!」
バーダがサマートを見下ろし、あきれた顔をしている。
「どうしたのっ?!サマート!!」
ノアが心配そうに、サマートの傍にしゃがみ込んだ。
「あぁ〜、ゴメンゴメン!ちょっとすべっちゃった!・・ハ・ハハッ。
背中から倒れたから、すごい音がしちゃったね!アハハ・・ハハ。」
サマートが苦笑いしながら、頭をかいた。
「やれやれ、実は青い疾風とは、別人じゃあねえのか?!」
少し笑いながら、バーダがそう言った時だった!!
「ギョオアァァァーーーーーーッ!!!!!!」
アッパーブレイズの金属音に答えるように、洞窟の奥から不気味な
叫び声が、聞こえてきた!!
4人が一斉に、洞窟の奥へと振り返る!
「な、なんだ!今の身の毛がよだつような、叫び声は??!!」
バーダが三人を見回しながら言った。
「いますね・・・。間違いなくこの奥にフルフルが・・・。」
サマートが立ち上がりそう言うと、嬉しそうに微笑んだ。
「ああ!あの声からすると、かなり近い所に奴はいるようだな!
どんな相手か、わからないぞ!みんな油断するなっ!!」
ドーンが全員の気を引き締めるかのように、厳しい口調で言った。
「うん!わかってるって、ドーン!でもフルフルなんて、きっと
サマートがひとりで倒しちゃうよ!!ねっ!サマートっ!!」
ノアがニコニコしながら、サマートの顔に自分の顔を近づけた!
「はあぁ〜・・・」
ドーンとバーダのため息が、おもわずハモル!
「こらこらノア!僕だってフルフルのこと全然わからないんだよ!
だから、みんなが協力してがんばらなきゃ!・・・ねっ!ノア!!」
サマートが、優しくノアに言った。
「うん、ごめん。わかったよ。・・・でもサマートっ!!
どんなことがあっても、絶対にわたしを守ってねっ!!!」
「ああ!約束するよ、ノア!」
サマートはそう言うと、ノアの頭を優しくなでた。
「はあぁ〜!」
ドーンとバーダが、顔を見合わせながら、もう1度ハモル!!
「んがあ〜〜!!おまえら、いつまでいちゃついてんだっ!!
もう!ほんとにっ!・・・さっさと先へ進むぞ!
行こうぜっ!ドーンっ!!」
「ははは、まあいいじゃないか、バーダ!
それより、奴は近い!みんな、奥へ進むぞっ!!」
ドーンが、少し苦笑いを浮かべながらそう言うと、先頭にたって、
洞窟の奥へと歩き出した。

ドーン達が、奥へと進むにつれ、洞窟が少しづつ広くなっていく。
ドーン達には、目指す相手が近いことを感じはじめていた。
しばらく進んだドーン達の前に、いきなり大きな空洞が現れた!

「わあ〜〜!!すご〜〜い!!洞窟の中にこんな広い所があるなんてぇ〜〜!!」
一番にノアがそう言うと、何やらかなり感激しているようだ。
そこは、洞窟内とは思えぬほどの大きな空洞で、ところどころで
美しくキラキラ輝く水晶のようなモノが、ゴツゴツとした岩肌を彩っている。
中央には何もなく、見渡す限りのガラン堂といった感じだった。
ひとつだけ、左手奥の方の少し高い位置に、大きな横穴があるのが見えた。
「たぶん、フルフルは、あそこから出入りしてるのだろう。」
ドーンが、横穴を指差した。
「けどよう、ドーン。いったい奴は、どこにいるんだ?!
フルフルどころか、ここには、なんにもねえぜ!」

ドーン達は、広い空洞を見回しながら、中央へと歩き出した。
そして、4人が中央手前くらいまで、来た時だった。
「ジッ!・・・ジジッ」と、ドーン達のすぐ傍で、何かが、
落ちては、弾けるような音がした。
「ん?なんだ?!この音は?!」
そうドーンが、そう呟いた時だった!
「キャッ!!みんな、上よ!上っ!!」
いきなり、ノアが叫んだ!
ノアの言葉に、三人は一斉に天井を見上げた!!
そこには、大きな口を開け、その口から酸性の液体を垂らしながら
天井からぶら下がっている、おぞましい目のない怪物の姿があった!!
「うわっ!こいつがフルフル?!・・・」
声をあげ、その場から一斉に飛びのく4人!!
次の瞬間、「バババンッ!!」
すかささずノアが、フルフルめがけ通常弾を撃ち込んだ!!
「ドシャッ!!」と、音をたててたまらず天井から落下するフルフル!
「こいつか?!いいぞっ!ノア!後は俺達の仕事だっ!行くぜ、みんな!!」
バーダの言葉に、三人が頷いたときだった!
「ギョオアァァ〜〜〜ッ!!」
身の毛もよだつような叫び声をあげ、体中に青いオーラのようなものを纏うと、
「バババッ」という音とともに、放射状の電撃をドーン達に向かって放ってきた!
「あぶないっ!!みんな、よけてっ!!」
サマートが叫んだ!!
とっさにかわした4人の横を、物凄い勢いの電撃が走り抜ける!!
そして、電撃をかわすと同時にフルフルに向かって行ったのは、
ドーンとサマートだった!
両サイドに分かれ、二人が同時に切りかかった!
「テヤアァーーッ!!」
「トゥアアーーッ!!」
しかしその瞬間、フルフルが体を縮めたかと思うと、体中が青い電気に包まれた!!
「バリバリバリッ!バババッ!!」
体中から、凄まじい電撃を放つフルフル!!
「くあっ!!」
「きゃっ!!」
電撃をまともに喰らったドーンとサマートは、吹っ飛んだ!
「ドーンッ!サマートッ!!」バーダとノアが叫んだ!!
「ギョオアアーーーーーーーーーーッ!!!!!」
そのおぞましい首を伸ばし、勝ち誇ったように雄叫びをあげるフルフル!! 「よ〜し!これなら、どおっ!!?」
ノアが、すかさずマヒ弾をリロードすると、雄叫びをあげるフルフルに撃ちこんだ!!
「バババンッ!!」       しかし・・・。
「ギイィアア〜〜〜〜ッ!!」
「えっ!?うそっ!?マヒ弾効かないの・・・!?」
ノアは、そう言うと次は、すばやく睡眠弾をフルフルに撃ちこんだ!!
「ダダンッ!!」
しかし、フルフルには全く、効いた様子もない!!
「え〜〜っ!そんなあ〜〜!!」
驚き、呆然とするノアめがけ、電撃を放とうとするフルフル!!
「コノヤロウーーーッツ!!!」
そこへバーダが、猛然と切りかかった!!
「オウリャアーーーッ!!」
バーダの強烈な一撃が、フルフルの左足へと炸裂する!!!
「ギャギャアーーーーッ」
悲鳴をあげ、もんどりうって倒れるフルフル!!
そこへ電撃のダメージから、回復したドーンとサマートが、すかさずたたみかける!!
「ヤアーーーーッ!!!」
ドーンのマスターブレイドが、腹部を切り裂けば、サマートが火の出るような、
攻撃を顔面に浴びせかける!!
「ギャアーーーーーッ!!」
悲鳴をあげ、たまらず天井へと飛び上がるフルフル!!
「逃がすなっ!!ノアッ!!!」
バーダが、叫んだ!
「オッケーーッ!!」
ノアは答えると、横穴へと逃げ込もうとするフルフルに散弾を全て撃ちこんだ!!!
「ババーンッ!ババーンッ!ババーンッ!!!」
「ドッシャーーッ!」
力なく落下するフルフル!!
もがくフルフルにサマートが、疾風の如く切りかかる!!
その瞬間、フルフルが、苦し紛れの電撃を放った!
「ババババババッ!!」
「ハハ!その手は、もう喰わないヨ!!」
サマートは、すばやく電撃をかわすと、顔面めがけアッパーブレイズを叩き込んだ!!
「キィィアアーーーーーーー!!」
サマートの一撃が顔面を切り裂き、フルフルの肉片が、飛び散った!!
叫び声をあげ、ガックリ首を垂らすフルフルに、間髪入れず、
ドーンとバーダがたたみかけた!!
「ソリャアーーーーーーーーーッ!!!」
「オラオラオラーーーーーーーッ!!!」
動きを見切ったドーン達の猛攻の前に、なすすべないフルフル!!
その時、フルフルの体が青くひかりだし、最後の電撃を放とうとした!!!
「うっ!離れろ!バーダッ!!」
ドーンが、そう叫んだ時だった!!!!!
「これで、終わりだあーーーーーーーっ!!!」
目にも止まらぬスピードのアッパーブレイズが、フルフルの顔面を真っ二つにした!!
「グッツシャーーー!!」
フルフルの顔面から、大量の血がドーン達に飛び散る!!
「ギャッ!!」
サマートの一撃で頭部を真っ二つにされ、最後の一声をあげると、「グシャッ!」
という音とともに、地面に潰れるように力尽きるフルフル!!

サマート強し!!無敵サマート!!!青い疾風サマート!!!

あまりの壮絶さに、声も出ないドーン、バーダ、ノアの三人。
当たりは、まさに血の海となっている。
その血の海の中で、ピクピクと痙攣を繰り返すフルフル。
もう、動く気配もない。
真っ二つに割られた顔面からは、大量の血が流れ出している!
更に喉の辺りで、何かが小さくスパークしているのが見える。
そして、そのフルフルの赤い唇からは、緑色の液体が滴り落ちていた。
          


           〜終章〜


「終わりましたね・・・。」
フルフルの死体をじっと見つめるドーン達に、返り血をいっぱい浴びた
サマートが、一言声をかけた。
その声に、とっさに我にかえった三人。だが、サマートの冷酷無比な攻撃に
三人は、戦慄を隠しきれなかった。ゲリョス、そしてフルフルと最後は原型
が、わからないほど残酷なものだった。
バーダの脳裏にカロンの言葉が響いた。
・・・・・・・・・・・・「俺は、ゾッとしたぜ!!」・・・・・・・・・・
バーダもサマートに対して、恐怖に近い感覚を覚えはじめていた。
そんな、雰囲気などお構いなしにサマートが三人の顔を覗き込むようにして
微笑みながら、頭をかいている。
「みなさん、どうしたんですか?!さあ、はやくアルビノエキスを採取して
帰りましょう!!カロンさんが待ってますよ!!」
ドーンが、とっさにサマートの方へと振り向いた。
「あ、ああ!そうだなサマート!!」
そう言ってドーンが少し引きつった顔で、続けた。
「しかし、この死体のどこからエキスを採ればいいんだ?!」
ドーンは、フルフルの無残な死体を見回した。
その時、ノアがなにやら切り裂かれたフルフルの顔の部分をじっと見つめていた。
「ドーン!これがそうよ!!アルビノエキスは、フルフルの唇から採れるって
アレオーラが、言ってたわ!!」
ノアはそう言うと、ポーチから小瓶を取り出し、フルフルの唇から滴り落ちる
青緑の液体を小瓶いっぱいに流し込んだ。
「これでよしっと!!あとは電気袋も頂いてかえりましょっ!!」
ノアは、微笑みながらそう言うとフルフルの喉の辺りを指差した!
三人がノアの指差す喉の辺りを見ると、切り裂かれた喉の一部から直径30cm
程の袋状の物が垂れ下がり、放電を繰り返している。
「おおっ!これが噂に聴く電気袋かっ!!これさえあれば、おれの斬破刀が
復活するってもんだ!!早速頂こうぜ!!」
バーダがそう言って、電気袋に手を出しかけた時だった。
「あっ!!バーダのバカっ!!素手で掴める訳がないでしょっ!!」
ノアの言葉に、一瞬縮み上がるバーダ!!
「そ、それもそうだな・・・。」
バーダは、そう言うと手をモジモジさせながら苦笑いしている。
「さあ!サマートこれを使って、その電気袋を取ってくれるっ!?」
ノアがそう言って、黒っぽいゴム手袋をサマートに差し出した!!
「えっ!ぼ、僕が電気袋を取るの?!や、やだな〜・・・。」
「さあさあ!!」
いやがるサマートに無理やりゴム手袋を履かせるノア!
「あはははっ!さあ!がんばれ、青い疾風くん!!」
ドーンが、笑いながらサマートの肩をポンと叩いた。
「ド、ドーンさんまで・・・わ、わかりました・・・。」
ビビリながら、電気袋を取り出すサマートに戦闘時のあの非情さは、微塵も
感じられなかった。
「よしっ!!これでここでの仕事は、終わったってこった!!とっとと
こんな洞窟とは、おさらばしようぜ!!待ってろよ!カロン!!」
バーダが、いつもの大声を出した。
「ああ!カロンが私達の帰りを待っている!カロン待ってて!もうすぐだから!!」
「うん!はやく街に帰ってカロンに会に行きましょう、ドーン!!!」
普通の女の子にもどり、はしゃぎ気味のドーンとノア!!
その三人を見て、サマートは羨ましそうに微笑みながら呟いた。
「カロンさん、僕は羨ましいです。いい仲間に囲まれて・・・。」

そして激闘を終え、洞窟を出たドーン達はそこに広がる青空を思わず仰いだ。
そのドーン達に優しい日の光が、降り注ぐ!!
まるで青空と太陽の光が、4人の笑顔に共鳴するかのように・・・。
そして、眩しいばかりの日の光にドーンは両手を差し伸ばして呟いた。

            「待ってて!カロン!!」

              第三話【洞窟に潜む影】完結














By Mind of Hunting