戦場の花
ミス様作
戦場の花
街の酒場で一人の女が酒を飲んでいた。
「ねえちゃん、暇かい?」
そう言い寄ってきた男を見て女はため息をついた。
「貴方たちみたいな下賎な輩に付き合う気はもうとうございません」
そう言われて頭にカーっと血を上らせると掴み掛かろうとした。
「おいおい、何をちょっかいだしてるんだい」
と言い、後ろから長身の青年が現れた。
「何か文句でもっ」あるのかと言おうとした男は言葉を止めるしか無かった。
青年の言葉使いに反して眼は殺意を表していた。
「おいおい、あそこに居るの黒雲の死神じゃーねーか!」
一人の男が言う
「じゃー向かいに座ってるのは剣の舞姫ね!」
とヒソヒソと噂してる。
黒雲の死神ことディスタは、大剣[ダークトーメント]を持った黒髪の大剣使いである。
その名の由来となった何処からとも無く現れては飛竜の命を狩る姿はまさに死神
である。
そして剣の舞姫ことミスティアは双剣[ゲキリュノツガイ]を持った銀髪の双剣使い
である。
その名の由来となった戦い方はまるで舞を見てるようだと言う。
始めてみる者は一度はその舞に見惚れることになると言う。
その時、ディスタがドカッと椅子に座ると
「依頼を請け負って来たぞ」
と言い依頼書を見せた。
「なになに、イァンクック大量発生!!」
と言いミスティアはジロリとディスタを睨み付けた
「そうだ」とディスタは平然と答えた。
「イァンクックなんて雑魚なんかやっつけても全然つまらないじゃない!」
とミスティアが怒鳴ると、ディスタは
「暇つぶしだ」と言いとっとと酒場を出て行きました。
「ちょ、ちょと待ちなさいよ!!」
と言いミスティアはディスタを追っかけて行った。
「こんな事しても面白くないじゃない」
そう言いミスティアはゲキリュウノツガイを背中にしまった。
「何か好からぬ噂を聞いたから来て見たんだが」
そう言いディスタはダークトーメントを肩に背負った。
その二人の足元には既に5匹目のイァンクックが息絶えていた。
その時・・・
一人の男が現れた!!
「誰だ!!」
とディスタは叫んだが、ミスティアが
「あ、あの武器は何?」
と、言ったので男の背負っている武器を確認すると絶句した。
男の背負っている武器は大剣なのだろうが異様に強いオーラみたいな物を放っていた。
「おまえ達、こんな事に気をとられるようじゃこの先が不安だな?」
そうヴァルスが言うと、
「何言っちゃってるのよ!!あんたがどんなに強いかは知らないけどね・・・」
と、ミスティアが反論しようとした時ディスタがミスティアの口を手で塞ぎ、
「初めまして・・私はディスタと言います。そしてこっちのはミスティアと言います」
そうディスタが自己紹介をすると
「さっきは言い損ねたが私の名はヴァルスと言う」
と感情の欠片さえ出さない無表情で返事をした。
三人が自己紹介しているまさにその時!!
「ギャァァァァ」と言う鳴き声と共にドスン、ドスンと言う地響きが響いてきた。
「な、何だこいつは?リオレウス?いや、黒いリオレウスなんて聞いたこと無いぞ!」
そういうディスタに、
「リオレウスなんて楽勝じゃない!!」
と、やけに楽観しているミスティア。
「ふむ、こいつは厄介そうだな・・・」
と言うヴァルス。
黒いリオレウス?との戦いが、今始まる!!!
戦いが始まり、約3時間が経過していた・・・
黒いリオレウス?は傷を一つも負ってないのに対してディスタ、ミスティア、
ヴァルスの三人はもう鎧はボロボロ、立っているのがやっとと言うところだった。
「・・・こいつには今持っている武器では効かなそうだな」
とディスタが言うと
「そんな事・・・」
「あるな・・・」
ミスティアが反論しようとするとヴァルスが続けた。
ヴァルスは考えていた(この二人だけでも)と・・・・
そして、
「でぇぇぇい!!!」
と言うかけ声と共にヴァルスが斬りかかると・・
バキィィィィィィィィィィィィン
と言う音と共に剣が折れた・・・
唖然とするミスティアとディスタを尻目に、ヴァルスは剣をディスタに投げ渡すと
「小僧、逃げろ!!私が足止めをする!!私の志と共に行け!!」
と叫び、黒いリオレウスに駆けて行きました。
「冗談じゃー無いわ!!そんなことをする位なら死んだ方がマシよ!!」
そう言いミスティアが黒いリオレウス?に駆けようとした時
「な、何よ?」
ミスティアの前にディスタが立ち塞がりました、そして・・・
「すまん・・・」
そう言った時にはディスタの手がミスティアの後ろから首に手刀していました・・・
「うっ・・・」
気絶したミスティアを肩に担ぎながらディスタはヴァルスに向かい
「それじゃ、俺達は行くよ・・・。あんたの志は絶対に俺が鍛えてそいつを倒すのに使うよ・・・」
そう言いディスタは歩いて行きました。
「ふっ、中々見所のある若者に最後に会えて良かった・・・」
そう言いヴァレスは黒いレオレウス?に立ち向かって行った・・・・
森の中をミスティアを担ぎながらディスタが歩いている・・・
そんな時!
「ギャァァァァオ!!」
一匹のイァンクックがディスタの前に降りてきた
「くそっ!いつもならこんな奴位どうって言うこと無いのに・・・」
ディスタは黒いリオレウス?との戦いにより歩いているのがやっとだったのだ
「ここまでか・・・」
ディスタが諦めかけていると・・・
「おいおい!あんちゃん、こんな事で諦めるなんて男がすたるぞ〜〜〜!!」
と言う間延びした声と共に横を男がイァンクックに向かい走っていきました
「そうそう、自分の女も守れないようじゃ、ハンター失格だぞ!!」
と言う声と共にもう一人の男が走って行きました。
そして、後に走って行った男が槍でイァンクックの足を貫き、イァンクックが倒れた所へ最初の間延びした声の男がハンマーを振り下ろした。
「ギャッ」
と言う鳴き声と共にイァンクックの頭が潰れてそれきりイァンクックはピクリとも動かなくなった・・・それを唖然とディスタは眺めていた
「へ〜!そんな事が〜」
そう言ったのはあの間延びした喋り方のハンマー使い。
その名もドラントと言う。
「ほぉ〜、そんなに凄い飛竜が・・・」
そしてあの几帳面な喋り方のランス使いの名はカイスと言う。
「そうなのよ!なのにディスタは帰って休んだらすぐに工房に閉じこもっちゃってさ〜!!何考えてるんだか?!」
今、ミスティア達が居るのは街の酒場である・・・
所変わって、此処は街の工房である。
ディスタは悩んでいた・・・
「くそっ!この剣に合う金属が無い!」
と、叫ぶと工房から飛び出して行った。
その頃、酒場ではミスティアが自慢話を始めてそれにドラントが反論していた・・・
「私質のモンタクの方が大きいわよ!!」
「ん〜、俺たちの方が大きかったよな〜?カイス?」
とドラントが言うと
「どっちもどっちですね。」
とカイスが苦笑しながら言う。
「何よ〜!私の方が・・・」
バンッという音と共にミスティア達の前に現れたのはディスタである・・・
「どうしたの?ディスタ?」
と言うミスティアの言葉を無視してディスタは
「付き合え」
と言うとミスティアの腕を掴んで酒場を出て行った・・・
「何だ〜?」
と言うドラントの間延びした声だけが酒場の中に響いた
「どうしたのよ、突然」
と、ミスティアが言うと
「剣を作るのに必要な金属がある場所が分かった・・・一緒に来てくれないか?」
と、ディスタは答えた。
「お〜い!俺達もその話に乗せてくれない〜?」
とドラントが酒場から出てきながら言う。
「盗み聞きは良くないと思いつつ聞いてしまったのは詫びますが、あそこで会ったのも何かの縁ですし、どうかお供さしてくれませんか?」
ドラントに続いて出てきたカイスが言うと
「好きにしろ」
とディスタが言う。
「で、何処なのその金属がある場所は?」
と、ミスティアが言うと
「この街の北にある死者の山という所だ」
と、ディスタは言う
「遠いな〜♪」
「遠いですわね・・・・」
「遠いですね」
ドラント&ミスティア&カイスが口々に言う。
「うるさい!!黙れ!!」
流石に我慢の限界に達したディスタが怒鳴る。
「だってさ〜、もうかれこれ三日も歩いてるんだよ〜」
ドラントが言うと、
「それに、全然山が近くにならないじゃない!!」
そう言うミスティアに、
「そうですよ、どう考えてもおかしいとしか思えません」
と、カイスが言う。
「そう言えばこんな事を聞いた事があったな・・・・」
そう言いディスタは死者の山の伝説を話し始めた・・・
かの者、一振りの剣を携え伝説の山に登る
しかし、伝説の剣幻を操る魔物に守られる
かの者、見事に魔物を倒すもその場で息絶える
魔物、かの者と融合せして今に至る・・・・
「・・・という話だ」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
ディスタの話の後に静寂が降りる・・・
「じゃあ、一体どうしたらいいのよ〜!!」
辺りにミスティアの叫びがこだまする・・・
その日の夜・・・(野宿している場にて)
(ディスタの夢の中)
???:おい!!
ディスタ:ん?誰だお前は?
???:お前達に道を開くから俺を助けてくれ・・・
ディスタ:待て!!お前は一体・・・
ガバッ
ディスタ:ゆ、夢か・・・